鳥谷神話で虎6連勝2・5差!初回タイムリーで今季7戦全勝だ

[ 2013年7月13日 06:00 ]

<神・D>西岡(右)とジャンピングハイタッチをかわす鳥谷

セ・リーグ 阪神3-2DeNA

(7月12日 甲子園)
 これがキャプテンの神通力だ。阪神・鳥谷が初回に適時打を放った試合は今季7戦全勝となった。

 「甘い球もあったので、それを打てたのは良かった」

 初回に2点を先制された直後の攻撃。西岡の中越え二塁打、大和の死球で無死一、二塁。DeNA先発・コーコランの真ん中高めの145キロ速球を中前へはじき返した。続いて右前へ同点打を運んだマートンは「前の3人が出塁してくれたし、いい流れに乗れた」。さらに5番・新井の右犠飛で勝ち越した。各打者が初顔の右腕を相手に、基本に忠実に中堅から逆方向へ打ち返し、クリーンアップが期待通りにそれぞれ打点を挙げた。

 今季、全試合3番に入る鳥谷は打率は・262だが、初回に限ると、66打数24安打の・364と跳ね上がる。四死球も初回に10個選ぶなど、出塁率は・447だ。打率3割4分台と安定した結果を残す4番・マートンへのつなぎ役も果たす。チーム全体の初回の得点は39。これは、全イニングで最多だ。主導権を握る確かな流れを主将が呼び込んでいる。

 5回の左前打でマルチ安打を記録し、今季11個目の盗塁も決めた。今季スパイクはメタル歯の短いものと長いもの、ウレタン素材と3種類を用意。土のグラウンドではメタル歯、人工芝ではウレタン素材と使い分けている。昨季までは年間通して1種類のスパイクしか履いていなかったが、プロ10年目で初の試み。常に進化を心がける男に引っ張られて、チームは約2カ月ぶりの6連勝で、3年ぶりの貯金14とした。

 球宴前最後の6連戦の初戦を制し、和田監督は「初回の攻防が大きかったね」と息をついた。15日から甲子園で3連戦を戦う首位・巨人に2・5ゲーム差と迫った。

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