宮本 史上最年長Gグラブ賞「おっさんに負けるようじゃあ」

[ 2012年11月9日 06:00 ]

ゴールデングラブ賞受賞後も、コーチと選手の関係で練習を続ける宮本と畠山(前)

 守備の名手に贈られる三井ゴールデングラブ賞が8日、発表された。セの三塁手は、ヤクルトの宮本慎也選手(42)が自身の記録を更新するセ、パ通じて史上最年長となる41歳11カ月(年齢基準は11月1日)で受賞。セの捕手は中日・谷繁元信捕手(41)、パの一塁手も日本ハム・稲葉篤紀選手(40)が不惑の受賞となった。最多は3年ぶりにリーグ優勝した日本ハムの4選手。セでは阪神、パではオリックスから選出されなかった。表彰式は29日に都内で行われる。

【ゴールデン・グラブ賞受賞者】

 誇れるべきことは多い。それでも秋季キャンプ中の愛媛・松山でゴールデングラブ賞受賞の一報を耳にした宮本の語り口は冷静。コーチとしての立場でコメントした。

 「投票していただいた方には感謝しています。でも(受賞は)最後でしょう」。そう言った後、視線をグラウンドに向け、山田、森岡らの若手内野手にゲキを飛ばした。

 「40を超えたおっさんが守るのは良くない。おっさんに負けるようじゃあ若手にも良くない」。41歳11カ月での受賞は、自身が昨年マークした両リーグを通じての最年長記録を更新。遊撃を加えた10度目の受賞はセ・トップタイとなった。2000安打も達成。宮本が今季残した軌跡の価値は計り知れない。5月には三塁で連続守備機会無失策257のセ新記録も樹立。失策5で守備率は・979も「ノーミスは目指している」と守備への理想は高くあり続ける。

 だが今オフに正式にコーチ兼任となり、19年目の来季は指導者としての立場を強く意識している。小川監督も「来季は慎也も守備機会が減る」と明言。遊撃のレギュラーだった川端が三塁に回り、2年目の山田に遊撃を守らせるチーム構想がある。今回、一塁の畠山と二塁の田中が初受賞したことで、宮本は練習中に左足首を負傷し、今キャンプに参加していない川端に向けて「3人(受賞者が)出たことで危機感があるはず」と言った。その上で「川端も、山田もそれ(受賞する)くらいの志を持ってもらいたい」とエールを送った。

  内野陣でゴールデングラブ賞を独占。これが、宮本の理想だ。だが、最後に一言を忘れない。「守備だけ考えると俺を抜けないけどね」。来季、コーチ兼任で受賞となれば86年の衣笠(広島)以来。守備の達人は若手の高い壁であり続ける。

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