藤浪 メジャー挑戦決断の大谷に「自分には到底できない」

[ 2012年10月25日 06:00 ]

ドラフト前日もブルペンで投げ込む大阪桐蔭・藤浪

 海を渡り、新たな世界に飛び込む球友へ――。大阪桐蔭・藤浪が大谷にエールを送った。阪神など複数球団からの1位指名が確実な甲子園連覇右腕。この日は大阪府内のグラウンドで会見し、大リーグ挑戦を表明した大谷に対して「高校生でメジャー挑戦するのは凄い。自分には到底できない。応援したい」と異国での活躍を願った。

 大谷の1メートル93に対し、自身は1メートル97。同じ長身の速球派右腕として、高校球界を大いに沸かせた。今春のセンバツでは初日の1回戦で直接対決。藤浪は花巻東打線から12三振を奪い、11与四死球と崩れた大谷に9―2で投げ勝った。「浪速のダル」はそのまま甲子園春夏連覇の快挙を成し遂げ、登板時には大谷と同様にメジャー球団のスカウトから熱視線を浴びた。

 さらに8月30日から韓国ソウルで行われた18U世界選手権にも、高校日本代表のチームメートとして出場。大谷は「外国人選手の打ち方や投げ方を見たい。海外の雰囲気を味わいたい」と、メジャー挑戦を念頭に置いたかのように話していた。一方で藤浪はメジャー志向はなし。静かな心境で、運命の日を待つ。

 「(抽選は)完全に運任せ。自分の運命だと思う。決まったところでしっかり頑張りたい」。姿勢は12球団OK。大谷がメジャー挑戦を表明したことで、1位を公表している阪神、オリックス、ヤクルト以外の球団が指名してくる可能性もある。それでも「(指名球団が)増えても、確率が低くなるだけ。決まるのは1球団なので、特に気にしていない」と、表情を変えずに話した。

 「機会があれば(大谷と)全日本で同じユニホームに袖を通したい気持ちはある」。藤浪は近い将来、WBCの侍ジャパンの一員として再会することを目標に掲げた。

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2012年10月25日のニュース