お父さんパワー?脇谷“なめんな”逆転打

[ 2010年8月22日 06:00 ]

<巨・神>6回2死一、二塁、巨人・脇谷は右中間に2点適時三塁打を放つ

 【巨人8―3阪神】巨人は21日、首位・阪神に逆転勝ち。2連勝で1ゲーム差に接近した。1点を追う6回に、脇谷亮太内野手(28)が、プロ初登板初先発となった高卒ルーキー・秋山拓巳投手(19)から逆転の2点適時打。1年前は甲子園で投げていた右腕のデビュー戦白星を意地の一打で阻止した。21日は3位・中日も勝ち、8月以降では3強が1・5差以内にひしめくのは07年9月22日以来となった。

【試合結果


 マウンド上の19歳右腕に対する脇谷の眼光が鋭さを増した。1点を追う6回2死一、二塁。低めのカーブに食らいついた打球は、右中間を破る逆転の2点三塁打。プロ5年目の8番は、ナインの思いを代表して言った。
 「あまり手応えは良くなかったけど、抜けてくれと思った。大事な試合なのは分かっていた。阪神に限らず、常に“なめんなよ”という気持ちでやってます」
 シーズンの行方を左右する大事な一戦に、阪神は初登板初先発の高卒ルーキー秋山を抜てきした。しかし、5回を終えて2―3。7月のフレッシュ球宴の映像など、わずかな資料を基に対策を練ったが、球持ちが良く、腕の振りの割に遅い球にタイミングを崩された。脇谷も2打席凡退していたが「手の届く範囲なら振っていこう」と積極的な気持ちで逆転打につなげた。
 18日に第1子となる長女が誕生。実家のある大分県内の病院で出産した悦子夫人と、毎日テレビ電話をかけ、愛娘の寝顔を眺めて元気をもらっている。「生まれてからなかなか打てなくて。いつ(先発を)外されてもおかしくなかった」。5試合ぶり、そしてパパ初ヒットに「お父さんパワーです」とおどけた。22日の試合後には、大分に帰郷して愛娘に初対面する予定で「3連勝して、笑いながら帰りたいですね」と話した。

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2010年8月22日のニュース