自己最多の11勝 武田勝 登録抹消も作戦のうち

[ 2010年8月22日 17:35 ]

 【日本ハム4―1西武】今、日本ハムで一番頼りになるのは、この男かもしれない。武田勝が6連勝で自己最多の11勝目。89球で今季3度目の無四球完投を果たした左腕が、首位の西武相手にチームを今季4度目の同一カード3連勝に導いた。

 打てそうで、打てない―。早いカウントから積極的に振ってくる西武打線は、技巧派の術中にはまった。「低めを意識して投げたのが、野手の正面を突いただけ」と本人は謙遜するが、すべては計算の上。6連勝中、四死球はわずか一つという制球力こそが、試合の組み立てにも生きている。
 開幕直後は8試合で1勝4敗と勝てない時期が続いた。それが、今やダルビッシュを勝ち星で上回る。なかなか調子が上がらないエースに代わり、前半戦はケッペル、後半戦は武田勝が、先発の屋台骨を支える。
 残り30試合を切り、首位との差は5・5ゲーム。武田勝は、対戦相手などを考慮した首脳陣の判断で、9月はじめに復帰する前提でいったん出場選手登録を外れるという。厚沢投手コーチは「追い上げるための準備をするということ」。絶好調の左腕を、いかに有効に使うか。昨季覇者が、大勝負に出る。

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2010年8月22日のニュース