なぜ沖縄勢は全国の強豪をなぎ倒せるようになったのか?

[ 2010年8月22日 08:38 ]

 沖縄の高校野球の発展は、やはり指導者の存在が大きい。沖縄水産を率いて夏2度の準優勝がある故栽弘義監督、沖縄尚学を選抜大会初優勝に導いた金城孝夫監督は、中京大で野球を学んだ。我喜屋監督も大昭和製紙北海道で選手として都市対抗大会を制し、監督も務めた。いずれも沖縄にはなかった練習方法、戦術などを持ち帰った。

 環境も充実してきた。両翼100メートル、中堅122メートルの沖縄セルラースタジアム那覇に代表されるように、甲子園並みの広さを持つ球場が10を超える。阪神、日本ハムなどプロ野球9球団が春のキャンプを行うことで、室内練習場など設備も整えられ、その恩恵を受けているという側面もある。
 もともと沖縄の選手は身体能力が高いといわれる。そこに沖縄尚学の2度の春制覇が自信を植え付けた。「自分たちもやればできる」と県内の高校が刺激し合い、いまや甲子園でもマークされる地区だ。
 県外から練習試合に招待される機会も増えた。名の通った強豪校に対して気後れを感じたのは、遠い昔の話だ。

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2010年8月22日のニュース