異例!松井秀の代理人、決裂覚悟の売り込み大作戦!!

[ 2009年11月13日 06:00 ]

ヤンキースタジアムでファンにサインをする松井秀

 ヤンキースとの4年契約を満了しフリーエージェント(FA)を申請した松井秀喜外野手(35)の代理人、アーン・テレム氏がGM会議最終日となった11日(日本時間12日)、米ニュースサイトの「ハフィントン・ポスト」で異例の緊急声明文を発表した。長期化が確実となったヤ軍との残留交渉決裂を覚悟する同氏は、全30球団への売り込みへ急転換。年齢を感じさせない活躍ぶりと人柄、ジャパンマネーの存在などを強く訴えた。

 すでにテレム氏は動いていた。パレード後の下交渉が不調に終わり、キャッシュマンGMからは屈辱的ともいえる“外野手失格”のらく印を押され、迎えたGM会議最終日。残留交渉決裂が避けられない状況も視野に入れ、代理人としては異例ともいえる緊急声明文を発表した。
 「松井秀喜は永遠のタレント」と題され、日本語に訳すと文字数4500字に迫る長文。地元紙などで議論される限界説や帰国説を否定し、勝負強い打撃と来季守備復帰を目指す肉体は衰え知らずだと力説した。「いい意味で驚くべきことだ。この年齢でも打てるということ以上に、安定した数字と、どんな状況でも冷静だと証明した」とワールドシリーズMVPも獲得した大舞台での強さを解説した。
 また、日系企業広告や日本での放映権料以上に、日本からの観光客が増え、グッズ収入も増えるなど球団に直接入る収入も強調。インドネシア・スマトラ沖地震の際に5000万円を寄付したことなどに触れ、大リーガーとして必要な社会福祉の精神も称えた。さらに、松井が本塁打を打った翌日は55セントのクーポン券を提供しているカレー店「ゴーゴーカレー」も紹介するなど、異例の内容となっている。
 この時期の発表は全30球団への売り込みだが、文末は「松井がどこへ行こうとも、今後も彼の活躍は続く」と移籍の可能性すら示唆した。文章は当然、テレム氏と松井との会談後に作成され、本人も目を通したという。ヤ軍は週明けにも編成会議を行う予定で「彼らの会議はこれからだし、実際の話し合いは数週間後になる」と同氏。独占交渉期間の19日までに決着しないことは覚悟している。前夜は獲得に興味を示すホワイトソックスのウィリアムズGMとNBAをともに観戦するなど積極的に動き回った。

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2009年11月13日のニュース