松井秀を獲るとこんなにお得!カレー店への貢献もアピール

[ 2009年11月13日 06:47 ]

 松井秀喜外野手の“売り込み”にテレム氏が発表した声明文は次の通り

 マンハッタンに私の雇い主であるヤンキース・松井秀喜を称えるレストランがある。「GoGoカレー」という名の店は、壁にサインや絵、写真、新聞など松井に関する品が飾られている。「Go」は日本語で数字の「5」、「55」は松井の背番号だ。彼が本塁打を打った翌日には55セントのクーポン券まで配布する。
 DHのない敵地で先発出場しなかったにもかかわらず、松井はワールドシリーズで3本塁打、8打点を記録した。ヤンキースタジアムでの第6戦の2回、ペドロ・マルティネスから放った2ランは世界一を決めた。打球は右翼2階席の広告を越えた。広告は日系の「コマツ」の看板だった。
 役割が限られた中で、ここまでポストシーズンで活躍した打者はかつていなかった。松井は10打席以上立った打者で、シリーズ史上3番目に高い打率、ルー・ゲーリッグに次ぐ2番目に高い長打率を残した。石川県根上町出身の彼は、“人種のるつぼ”ニューヨークで偉業を成し遂げた
 松井はFA申請した。記者は、35歳のDHは、ただでさえ高齢化したチームにはふさわしくないと主張する。だが、代理人として、私は違う視点からとらえている。老いをまったく感じさせず、松井は安定した数字を残すこと、どんな状況でも冷静に打てることを証明した。DHとして本塁打は2位、長打率、出塁率、四球は3位の数字だ。彼以上に左投手から本塁打した左打者はいない。松井は試合終盤の勝負強さを誇ったヤ軍往年のトミー・ヘンリックと、プロ意識の塊といわれたポール・オニールが合わさったような存在だ。試合に直結する得点に貢献することにプライドを持つ彼は、完成された選手といえる。
 ヤンキースにとって彼と再契約をすることは付加価値も生む。松井を通してスポンサーやマーケティング関係の収入が球団に毎年何億円単位で入る。トヨタ、ソニー、読売新聞社など大手日系企業6社が広告を出しており、球団に毎年1億円以上の収入が入る。現在、NHKは年間平均120試合ものヤンキース戦を放送している。
 また、松井には野球の成績以上の美徳がある。03年1月、彼がニューヨーク到着直後、まず最初にしたことは世界貿易センタービル跡地に行った。まったくのプライベートで宣伝ではなかった。05年に津波がインドネシアを直撃した時、松井は世間体は関係なく5000万円をユニセフに寄付した。彼は自分の才能によって与えられた役割に気付いている数少ないスーパースターだ。
 松井はニューヨークを愛している。彼はこの7年間は“特別な場所”だと言う。カレー店のファンの皆さん。たとえゴジラがどの球団へ行こうとも、今後も彼は活躍し続ける。そして55セントのクーポンを生み続けてくれるはずだ。

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2009年11月13日のニュース