初代王者決めた元“日本の守護神”が侍ジャパン激励

[ 2009年3月15日 17:43 ]

 日本代表にとっては思い出の地だ。2006年3月20日、サンディエゴ。第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝で勝利を収め、初代王者に輝いた。

 約3年後、同じ場所で公式練習を行った日本代表を、前回大会で胴上げ投手になった大塚(当時レンジャーズ)が激励に訪れた。
 替え難い経験だった。07年7月に右ひじを痛めてからリハビリテーションを続ける大塚は、自らを奮い立たせるための材料にしている。
 第1回大会の決勝。今大会では2次ラウンド初戦で対決するキューバが相手だった。八回一死からマウンドに上がり、最後まで力で抑え込んだ。だが、全く記憶がないという。「DVDを見て、初めて最初の打者を投ゴロに仕留めたと分かった」。それほどまでに集中していた。
 右ひじの治療をしながら、どのチームとも契約できない苦しさを味わっている。「挫折しそうになった」と言う。「WBCのDVDを見て、踏ん張ってきた」
 状態は一進一退だった。それでも、あと1カ月ほどで全力投球ができる見通しに。「もう一度、ここに戻ってきたい」。大塚にとって日本代表は、エールを送る相手でもあり、心の支えでもある。

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2009年3月15日のニュース