風を味方につけろ!決戦の地は井口のかつての本拠地

[ 2009年3月15日 17:17 ]

WBC2次ラウンドが行われるペトコ・パーク

 WBC日本代表が14日、2次ラウンド1組の会場ペトコ・パークで初練習した。米大リーグ、パドレスの本拠地であり、左中間より右中間が圧倒的に深いことで有名だ。

 外野手は深く守れ、昨季パドレスでプレーした井口(ロッテ)は得意の右打ちで打球が抜けず、左方向への打撃を変え、フォームを崩したほどだ。「あそこで右中間席に運べる左打者はメジャーでもそうはいない」と井口。この日の4チームの打撃練習を見ても、右打者と左打者、柵越えの本数の差は歴然だった。
 だが、日本の現状を考えると、この左右非対称の形状は有利に見える。まず左の長距離砲が不在であること。さらにイチロー(マリナーズ)、福留(カブス)の右中間コンビの守備範囲はより広くなる。伊東総合コーチも「強力な武器になり得る」と期待を寄せた。
 また海に近い球場は風が強く、井口が「打球が失速する。投手が有利」と話すように、一発の危険性を低下させる。昨季の被本塁打がわずか3の岩隈(楽天)も「風がどうなのかを確認した。いい球場だなと思った」と好印象を抱いた。日本は持ち前の投手を含めた守りで、球場の特徴を味方に付けたいところだ。

 ◆ペトコ・パーク 2004年から米大リーグ、パドレスの本拠地。外野フェンスは、左翼手の定位置後方までは約109メートルなのに対し、右翼手側は約116メートルで、しかも角張っている。左翼ポール際にビルがあることもあって狭く感じるが、海からの風で打球が飛ばず、投手有利といわれる。よくイチローと比較される、名選手トニー・グウィン(07年に野球殿堂入り)の銅像が球場の外にある。観客席は約4万2700。(共同)

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2009年3月15日のニュース