「燃える」松坂!2戦2勝キューバはカモ!

[ 2009年3月15日 06:00 ]

黒縁の眼鏡をかけて決戦の地、サンディエゴに到着した松坂大輔

 WBC日本代表の松坂大輔投手(28)が13日(日本時間14日)、先発するキューバ戦(15日午後1時=日本時間16日午前5時)で真っ向勝負を誓った。前回WBC決勝戦以来となる対決だが、過去キューバ戦は自身2戦2勝と無類の強さを誇る。今回も気持ちを前面に押し出した気迫の投球で返り討ちにする。チームは2次ラウンドの舞台となるカリフォルニア州サンディエゴ入り。14日(同15日)は大会会場となるペトコ・パークで公式練習を行う。

 松坂は黒縁の眼鏡をかけて決戦の地、サンディエゴに到着した。日本の連覇へ向け大きな関門となるキューバ戦へ向けて静かに口を開いた。
 「きのう(12日)、夕食を食べている時にテレビで試合を見ました。印象は何も変わらない。よく打つなと思った。打者が振れている」
 B組1位決定戦、キューバがメキシコに16―4で圧勝した試合を目に焼き付けた。キューバは全16チームトップの打率・394で1次ラウンド突破。3試合11本塁打と破壊力満点だ。それでも日本のエースは「主力はずっと前からやっている選手なので。特に(攻略へ向けた)イメージはない」と自信をのぞかせた。
 前回WBC決勝のスタメンから今回も5人が先発メンバーに名を連ねている。アテネ五輪での対戦も含めて真剣勝負の中で特徴は把握済みだ。「グリエルとかキューバの選手の顔を見ると自然と燃えてくるものがあるし、対戦した感覚は体に染みついている」。スコアラーから入手したデータ集に加えて、マウンド上での“五感”が頼りとなる。自らの感覚と傾向にズレがないか、新しい戦力で調子のいい選手がいないかだけをチェックすればいい。
 松坂にとってキューバに対する思いは特別だ。日本のプロが参加したキューバ戦は過去通算4勝10敗と大きく負け越しているが、自身はアテネ五輪予選リーグ、前回WBC決勝と2戦2勝。北京五輪を米国からテレビ観戦した際は「キューバと力の差がないのに勝てなかった。精神力が凄いとか、そういう意識が(選手間を含めて)あるとしたら悲しいですね」と漏らしていた。もう一度日本球界全体に自信、プライドを取り戻すためにも負けるわけにはいかないのだ。
 過去2勝は150キロを超える直球を主体とした真っ向勝負でねじ伏せた。直前で調整登板ができなくなった今回は、1次リーグ韓国戦から中7日でぶっつけ本番となるが言い訳はしない。苦境をはねのける姿を見せられれば、チームに勢いがつくのは間違いない。キーワードは“気持ち”だ。
 前回大会でキューバを倒して頂点に立ったペトコ・パークは、メジャー1年目の07年にもマダックス(当時パドレス)との投げ合いを制して勝ち投手となった相性のいい球場。これまでの経験、自信を球に込めれば、その先に頂点は見えてくる。

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2009年3月15日のニュース