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寒ビラメ ベストシーズン 肉厚1キロ級続々!!

[ 2016年12月10日 05:30 ]

後藤さんも立て続けてに釣果が
Photo By スポニチ

 【ガイド】大原・幸盛丸
 カレンダーも残すところあと1枚。師走になると毎年楽しみなのが肉厚な「寒ビラメ」だ。今年の大原沖はややスロースタートだが、北からイワシの群れが大原沖に入ってくるとチャンス到来。イワシを追いかけて良型ヒラメも回遊して、5キロオーバーも期待できる。(川崎市・國友 博文)

 ◎タナ取り大切
 「この釣りはタナ取りが一番大切」と鈴木正弘船長。小まめなタナの取り直しが餌のアピールや誘いになり、釣果を左右する。そして、この釣りの醍醐味(だいごみ)は何と言っても当たりから食わせるまでの、ドキドキ感だ。

 夜明け前の港に、餌のイワシが配達されるとポイント目指して出船。

 定刻の午前5時半になると「水深13メートルです。根があるのでタナ取りに気を付けてください」と開始の合図。水深が浅いため、当たりも明確で大型とのやりとりはダイナミックでスリリングだ。

 横流しのスタイルでは、風と潮が同じ流れが好ましい。「流れがよくないですね」と船長は不満そうだが、沈黙はあっという間に破られた。右舷トモで合わせが決まると文京区の板倉弘一さん(71)の手が上がる。そして船内の明かりが、夜明け前の真っ暗な海面に本命の姿を浮かび出す。

 船長のタモ取りも決まって、肉厚な1キロ級を手にすると「タナは高めで、根の上を釣るイメージでした」とニッコリ。板倉さんは、お父さんの代から親子2代で幸盛丸一筋の大ベテラン。「先週はフグ釣りで1・5キロのヒラメが釣れましたよ」と最近ヒラメには縁がある。

 そして、右舷ミヨシでは板橋区の後藤禎彦さん(73)も同サイズを釣り上げた。

 「釣りが下手なんですけど大好きなんです」と素敵な笑顔。ピカピカカラフルな防寒着は「きょう下ろしました」と記念すべき縁起のいい1匹だ。

 好調な様子を見て「いましたねー」と、ようやく船長にも笑みがこぼれる。

 手持ち竿で積極的にタナ取りを繰り返すと、再び「船長!」とタモを呼ぶ声。後藤さん好調で、オモリの着底と同時に一気に食い込み活性高い1匹。板倉さんも同時にやりとりの真っ最中で、船長のタモ取りも大忙し。再び、休むことなく後藤さん3匹目をゲット。

 これが一流し目で、開始わずか30分の驚きの釣果だ。

 その後、しばらく沈黙が続くが終盤にようやく潮が動きだすと、早朝の食いが再現され「終わりよければ全てよしですね」と船長の言葉でお開きとなった。港に戻るともう一つの人気看板「一つテンヤ」も大満足の釣果。午前午後出船のこちらもお見逃しなく。

 「毎年12月中旬から3月が数、型ともに期待できて、食べても一番おいしいベストシーズンです」と船長も太鼓判を押す。大原の「寒ビラメ」で2016年の釣りを締めくくっていただきたい。

 ◎絶品『寒ビラメ』をおいしく食べるコツ

 持ち帰る際は、生きてる状態で必ず血抜きをすること。この作業で味は全くの別ものになる。

 ヒラメを裏返したら、エラから出刃包丁を入れて骨までしっかりカットする。そして、尻尾の付け根も同じようにカットすれば出来上がり。一手間かけて、おいしくいただこう。

 食べ方は「やっぱり刺し身や昆布締めなど生がうまい」と船長。釣れたその日はコリコリの刺し身が最高。2~3日寝かすと甘味が出てとろけるうまさ。日持ちさせるには昆布締めもオススメ!昆布茶をパラパラかけて冷蔵庫で寝かせば船長オススメ簡単昆布締めの完成だ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、大原・幸盛丸=(電)0470(62)2267。出船は午前5時半。乗合料金1万2000円(餌、氷付き)。

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