×

サバの猛襲もオマツリも乗り越えて キンメ良型ツ抜けだ~い 九十九里で“ヤリキン”挑戦

[ 2024年3月14日 04:30 ]

良型のキンメダイに大満足。脂がのっていて刺し身でも煮物でもイケる
Photo By スポニチ

 【千葉朗の釣りっ気食いっ気】千葉県九十九里の片貝・二三丸では、この時季“ヤリキン”に出船する。ヤリイカとキンメのリレー船のこと。キンメは夜明けを釣り、日が高くなり食いが落ちたら帰りがけにヤリイカを拾う。ただ、今回は大風で早上がり。キンメダイだけの釣りになってしまった。(千葉 朗)


 九十九里のキンメダイの釣り場は遠い。深場になる大陸棚の縁まで2時間かかる。キンメは夜明けが勝負。というわけで、片貝の二三丸の桟橋に午前3時集合、3時半前に出船する。あまり寝ていないのでキャビンに入って睡眠を取る。エンジン音が静かになって外に出ると、午前6時前でまだ暗い。

 支度を整え、小倉忠船長=写真=の合図で一斉に仕掛けを投入する。二三丸のキンメ仕掛けは至って簡単。ハリス8号10本バリのフラッシャーサビキにオモリ200号。餌を付けないので、ただオモリを投げ込めばいい。道糸はPE4号、400メートル以上。いくらか明るくなってくると、結構ウネリがある。前日は東京でも雪。低気圧の余波だ。

 数メートルの大きなウネリで底ダチが取りにくい。それでもすぐにキンメらしい魚信。追い食いを待ちたいのだが、水深300メートル前後、底の状況が分からない。

 船長の合図で巻き上げ。重過ぎて竿が折れそうだ。何とか上げてくるとオマツリ。赤い魚もゾロゾロぶら下がっている。型のいいキンメが計8匹。仕掛けがグチャグチャなので、オマツリした2人で4匹ずつ分けた。

 2投目、途中で仕掛けが落ちなくなった。「サバだ!」急いで巻き上げると、サバが外れたようなので、再び仕掛けを落とす。何とか着底すると、やはりすぐに魚信。キンメの食いはいいようだ。ただ、底でもサバが食ってきた。竿先がバタバタしている。これでは掛かったキンメも外れてしまう。

 巻き上げてくると、これもオマツリ。それでも何とかキンメ2匹をゲット。3投目も同じような状況でやはり2匹を追加。

 そして4投目はもうサバだらけ。船中全員がオマツリでどうにもならない。船長も諦めて移動。ところが今度は当たりがない。じきに風も強くなり、ウネリと風で船は大揺れのシケ模様。午前8時半の早上がりとなった。

 これでは帰りにヤリイカを拾うどころではない。“ヤリキン”狙いで出船したが、この日はキンメだけになってしまった。キンメの食いは良く、サバさえいなければどれほどの数釣りになっただろう。トップは10匹。オデコはいなかった。


 ≪特製サビキ 10本バリで≫ 二三丸のキンメ釣りは、特製の「フラッシャーサビキ」を使う。幹糸12号、ハリス8号で全長4・4メートルの10本バリ。餌は必要なし。キンメはもちろんメダイやクロムツなど何でも釣れてくる。小倉船長は「仕掛けはできるだけシンプルに」とアドバイス。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、片貝・二三丸=(電)0475(76)9957。ヤリキン船の集合は午前3時、乗合料金は1万6000円。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る