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“一魚一会”の興奮エリア 群馬「黒保根渓流フィッシング」新たな挑戦 試行錯誤で魚影とご対面

[ 2024年1月27日 07:15 ]

ルアー専用ポンドでサクラマスをゲット
Photo By スポニチ

 釣りが大好きなアナウンサー・大塚ひとみが訪れたのは、群馬県・赤城山麓の標高750メートルにある管理釣り場「黒保根渓流フィッシング」(桐生市)。大物トラウトが狙えることで有名だが、今年は新しいことに挑戦するそう。いったいそれは?

 まずはおなじみのルアー専用ポンドで大物狙い。雪がチラつくほど寒いせいか、魚たちは水底でおしくらまんじゅう状態。常連さんが釣れるよと貸してくれた赤・黄色のスプーンを思いっきり沈め、引いてみた。すると…ジーッッ!ドラグが出る強い引き。「来たぞ~」。魚体が右にキラッ、左にキラッ。美しく暴れている。「見とれ作戦か。しかし私には効かぬ」。不動心で巻き続け、上がってきたのは35センチの良型サクラマス。しかも、太い。家のグリルに入るかな?食欲が先走るほどおいしそうだった。

 その後、追加したサクラマスも35センチ。大物とはいかなかったが、やはり黒保根の魚は型が良い。

 事務所に戻ると、オーナーの新井裕貴さん(54)が、新たな挑戦について話してくれた。「渓流エリアをオープンする。チャレンジの年にしたいんだ。今プレオープン中だから、午後に行ってみてよ」

 早速、新エリアに足を踏み入れる。見えてきたのは、大小の岩を配した渓流。周りは木々が囲み、静かな空間に風で枝と枝が触れ合う音が響いていた。自然の川を整備したもので、ここもルアー専用区。イワナ、ヤマメ、サクラマスなどを狙うことができるという。「お客さんを飽きさせたくない」「自分が渓流好きなので」という思いから、オーナーは挑戦を決意した。

 川の中をのぞいてみる。魚影はない。岩陰などに隠れているのだ。ミノーやボトムプラグを投げ、誘い出してみよう。水中の葉や枝に引っかかりながらも繰り返していると…。「出てきた!」。岩の間から魚が顔を出した。うれしい。出合えただけでこんなにも興奮するんだ。その後、掛けることができたのだが、枝が邪魔で引き上げられない。困惑しているうちに魚は逃げてしまった。これが自然の手ごわさか。結果、渓流ではオデコ。ただ、ポンドでは当たり前に見える魚影が、渓流ではそうではなく“一魚一会”を大切にできる場所であると知った。

 新井オーナーは、まさにそんな出合いを楽しんでほしいと話す。

 「合うための試行錯誤を繰り返しているうちに“あの辺りにいそう”っていうのが分かってきて、ハマった瞬間は最高だよ。ぜひ体感しに来てほしい」。来月に本格オープンの予定だ。

 ≪既にポイント攻略≫渓流エリアを攻略している人たちも。茨城県結城市からの常連・小暮法如さん(41)は、水が流れ込み泡立っているポイントを狙いサクラマスをゲット。「1度狙ってダメで、しばらく寝かせたら出てきてくれたんだ。そういう駆け引きが楽しいですね」。一方、エリアトラウトプロアングラーの「しもきん」こと霜出朋言さんが釣り上げたのは、45センチの銀桜サーモン。岩と岩の間の小さな洞窟のようなところに器用にキャストし、引き出したという。「初めは尻尾しか見えなかったんですが、ミノーやスプーンを使い分けたら出てきてくれました。掛けてからもネットに入るまでは本当にドキドキで、渓流の醍醐味(だいごみ)ですね」

 ◇大塚 ひとみ(おおつか・ひとみ)1993年(平5)生まれ、千葉県出身。フリーアナウンサー。NHK宇都宮放送局、栃木放送、ウェザーニューズを経てフリーに。釣り歴はカサゴなど小物釣りを中心に20年。

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、黒保根渓流フィッシング=(電)0277(96)2099。渓流エリア・プレオープン料金は1時間1500円。持ち帰りは3匹まで。2月以降の営業は要問い合わせ。

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