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金の輝きアメナマ “リベラ”スタイルでヘラブナ不発も 納竿直前…最後の1投でヒット 茨城県・霞ヶ浦

[ 2024年3月10日 04:30 ]

引きが強かった46センチのアメリカナマズ。フィッシュバーガー等に利用されるほどおいしいといわれていますが、生きたまま持ち帰れないためリリース
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】2月下旬、みぞれが降った翌日に茨城県の霞ケ浦に行ってきました。狙いはブラックバスではなく、リール付き磯竿、ヘラ仕掛けの“リベラ”スタイルによるヘラブナ釣り。最初のポイントは玉造エリアでした。

 お誘いいただいた藤原亮さんは、あれ?彼の磯竿にもリールがついています。「たとえ大物の可能性があるといえど、のべ竿で戦うのが男である」と言っていた彼に理由を問うと、昨年巨大なハクレンに秒殺されて以来、やはりリールは必要とリベラに切り替えているそうです。

 餌はマルキユー「ダンゴの底釣り芯華」と、いもグルテンをつけました。仕掛けはオモリベタのいわゆるドボンです。毎年この時季は1日1発当たればラッキーというぐらいの心構えで釣りをしています。ちょっと寒かったのですが、乗っ込み前の美しい魚体を期待し、のんびりいこうと思いました。ワクワク感でいっぱいです。

 午前9時の開始から3時間。期待に反してウキは全く動きませんでした。ランチ後は霞ケ浦大橋を渡って西側に移動、有河エリアにやってきました。2時間ほど粘りましたが、横風が強くなってきたので撤収。さらに西を目指しました。

 3カ所目の加茂エリアにやってきた時は、すでに午後3時を過ぎていました。ここは先ほどの2カ所よりも深く1メートルちょっとありました。開始して30分を過ぎた頃、藤原さんのウキの消し込みロッドが大きく弧を描きました。ネットに収まった魚は銀色に輝く25センチぐらいのヘラブナでした。

 魚はいる。筆者も気合を入れて、しかし待つしかないこの釣りです。午後4時を過ぎた頃にまた藤原さんにヒット。今度はとても大きそうです。ドラグが鳴ってリールから糸が出ていきます。コイなのか?ダントウボウなのか?水面に姿を見せた魚はアメリカナマズ(アメナマ)でした。

 それにしてもよく引いています。尾ビレがナマズと違ってフナのように二股に分かれ、泳ぎ回るタイプの魚です。最近ではバスが釣れなくなったので、アメナマに対象をシフトしているルアーマンも増えているそうです。魚は結構大きくて、計測すると59センチもありました。

 その後、時間はどんどんたって筆者はまだノーフィッシュ。のんびりいこうと思っていましたが、さすがにこりゃまずいと焦り始めました。大型ナマズを釣って満足した藤原さんが「2匹とも、いもグルテンに食いついていたし、両方いもグルテンにしたらどうですか?」とアドバイスしてくれたので、早速試すと2回続けて当たりがありました。

 午後5時前、諦めかけた筆者は「この一投で終わりにしましょう」と餌を投入。3分以上待った頃、ウキがスッと消えました。ロッドを立てるとギューンと強い引きが。待ってましたこの時を。慎重にやりとりし、取り込んだのは金色に輝くアメリカナマズでした。最後の最後でヒットしたのでうれしくないわけがありません。笑顔で納竿することができました。(東京海洋大学元客員教授)

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