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ヒラメ快調 大判太鼓判 シーズン最終盤も魚影濃いぞ 高級珍客マハタも来た

[ 2024年4月24日 04:30 ]

こまめなタナ取りで良型ヒラメを連発させた野沢さん
Photo By スポニチ

 【博覧釣記】秋は数釣り、冬は肉厚ボディーで釣り人を魅了した、千葉県大原沖のヒラメが最終盤を迎えた。魚影は濃く大判のチャンスはありそう。有終の美を飾るため大原・幸盛丸に急行した。 (国友 博文)

 餌のイワシを船に積み込むと、幸盛丸の鈴木正弘船長=写真=は大原沖のポイントに船を向けた。前日まではシケ気味だったこともあり、ウネリに強い長竿をチョイス。海底のヒラメが見えそうなほどの浅場(水深16メートル)からスタートした。

 イワシを優しく手に取り、素早くハリを打ったらオモリ80号とともに海中へ送り込む。船長は「海底の起伏が激しいので、水深は2~3メートルも変わります。タナをこまめに取り直してください」とアドバイス。タナの取り直しは、ヒラメ釣りの基本だ。オモリが着底したら素早く糸フケを取り、タナまで上げて当たりを待つ。左舷胴の間で構える東京都江戸川区の野沢義男さん(70=会社員)にファーストヒット。竿が大きく曲がる。幸先よく肉厚のヒラメを手にし「20年以上続けたイカ釣りから、大原のヒラメにハマって今は毎週通ってます。近所に配るのが楽しみ」とエビス顔。大きなウネリを全身で吸収しないと立っているのも厳しい状況で、野沢さんに再びヒット。良型2匹を釣り上げた。野沢さんの釣り方は常に竿を手に持ち、人一倍タナを取り直していた。「当たりはタナを取り直した直後に来た」のだそう。鈴木船長も「海底でオモリでズル引きする人よりも、タナをしっかり上げる人の方がヒラメを釣るよ」。野沢さんは船長のアドバイスをしっかり守り、ペースをモノにしている。さらに状況次第で「竿の長さや調子にもこだわっている」(野沢さん)と教えてくれた。

 タナを取り直すのは、ヒラメの頭上に餌を送り込むため。ヒラメはその名前の通り上目遣いで餌を探しており、餌を見つけると狙いを定めて一気に飛びついてくる。ヒラメの気持ちを意識しながら、タナをこまめに取り直してみたものの、底荒れで竿が安定せず大苦戦を強いられた。

 そこで船長は沖合の深場(水深30メートル)への移動を決断。こちらも気を取り直して少し高めのタナで勝負を懸ける。海底のイメージを膨らませて念を送ると「ギュ~ン!」。竿先が一気にお辞儀した。狙い通りのヒット。この瞬間はたまらない。強い引き込みを何度も楽しんでいると、海面にボコッ。姿を現したのは高級魚のマハタだった。イワシ餌で狙うと根魚や青物など、高級ゲストが盛りだくさんで上がってくる。

 その後も海況は回復せず、無念のタイムアップ。「シケ続きで底荒れしていましたね。海が落ち着けばまた釣れますよ」と鈴木船長も太鼓判を押す。魚影は濃い。5月6日の最終日まで大判ヒラメから目が離せない。

《“3つのコツ”で》
 ○…鈴木船長はコツを「3つある」と話す。(1)餌のイワシの扱い方。手を海水で冷やして優しく、素早く、丁寧にハリ付けする。親バリは上顎中央の硬い部分、孫バリは腹側の肛門付近に(2)こまめなタナ取り。置き竿は根掛かりの原因に(3)「餌の確認が意外と大切です。誘いは特に気にしなくても大丈夫」とアドバイス。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、大原・幸盛丸=(電)0470(62)2267。出船は午前4時半、乗合料金は餌・氷付き1万3000円。ショウサイフグ船も出船中。第1、3月曜日が定休日。

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