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生命力あふれる巨大ソウギョ、“弁慶”アカイカ、黄金に輝くブラウン

[ 2023年12月31日 07:06 ]

生命力あふれる川で116センチのソウギョと出合えた
Photo By スポニチ

 【プレーバック2023】早いもので2023年も大みそか。ウサギ年の一年、ピョンと飛躍を遂げたスポニチのライター陣が振り返ります。

◎奥山文弥 釣り方を問わずにハマっているのが巨大魚釣り。多摩川をはじめ自宅から1時間圏内の埼玉県や、茨城県の利根川水系の河川に出掛けている。ソウギョは国際ゲームフィッシュ協会(IGFA)の世界記録が釣れたこともあります。簡単に釣れませんが掛かると全部メーターオーバーです。たまりませんね。

 昨年は8匹ヒットし7匹キャッチしました。川に出掛けて驚くことは、その淡水域が生命力にあふれているということです。一部の川では新型農薬によって淡水魚が激減しているというニュースも流れていますが、筆者のエリアではそんなことはなく健全です。ソウギョを狙いつつ岸辺を見ると、小魚であふれ、それを食べる魚、他のコイ科魚類も多く、外来魚も多数繁殖しています。

 もちろんブラックバスやトラウト類にもすてきな魅力がありますが、さまざまな淡水魚を見直して釣ってみることが今後の楽しみだと思っています。

◎後藤賢治 「ドスン」と竿をしゃくった瞬間に手元が止まり、強い当たりが伝わってきた後、グン、グンと強烈な重い引き。すぐにドラックを緩めて丁寧に上げてくると夜の海に大型のシルエットが浮かぶ。胴長45センチ級の弁慶。心臓が高鳴った。

 7月中旬、新潟県直江津・えびすやの兼玉武雄船長から「今年は例年より早くアカイカが釣れ始めました。型はまだ小さいが中には30センチ級も交じります」との情報を受け早速、乗船。遭遇した“弁慶”は筆者の腕と同じくらいの太さ。興奮気味に玉網に絡んだ仕掛けを外そうと悪戦苦闘していると、顔を目がけてスミを大量にプシュー。手痛い洗礼に同乗者から大きな笑いが巻き起こった。

 調理をお願いした飲食店では「アカイカのチリソース」に仕立ててもらい試食。友人からは「身がプリプリでソースとの味の絡みが最高」と絶賛された。釣りはこうでなくちゃ。来年は釣る楽しみ、食べる楽しみはもちろん、大物一発を狙っていきたい。

◎吉田俊彦 新緑がまぶしい5月末の栃木県中禅寺湖。標高1270メートルの湖面にハルゼミの声がこだまする頃、自然に顔見知りの釣り人が集まってくる。類は友を呼ぶというが、今年は山側の遊歩道で漫画家の酒川郁子先生とお会いできたことが本当にうれしく、印象に残った。

 ハルゼミの声は一番エキサイティングなセミのドライフライシーズンの開幕を告げる。聖地・中禅寺湖に釣り人が集まるのは、偶然ではなく必然なのかもしれない。中禅寺立木観音の駐車場から八丁出島までゆっくり歩いて50分。日曜日でもここまで歩くとさすがに釣り人がまばらになる。そして朝から頑張ったルアーマンが引き揚げるのもお昼の時間。

 そんな静かな昼下がりがフライマンにとって千載一遇のチャンスタイム。ドッボーンと音がしてセミフライにしぶきが上がる。魚は跳ねたり走ったりと大暴れ。幸運にもキャッチできたブラウンは黄金に輝くドラゴンのようだった。

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