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潮速ければオモリで底叩いて 砂煙で誘惑 良型アマダイ42センチ

[ 2017年12月13日 07:28 ]

良型を取り込んでいた千吉良さん
Photo By スポニチ

 【永井裕策名人のステップアップ理論】相模湾でアマダイが釣れている。大型も期待でき、釣っても食べても熱くなれる。一年を締めくくる超おすすめターゲットだ。葉山鐙摺・たいぞう丸に出掛けてきた。(スポニチAPC 永井 裕策)

 「日によっては多少ムラはありますが、順調に釣れていますよ。目指せ50センチオーバーで頑張ってくださいよ〜」。そう話すのは“デカアマ”を釣らせるカリスマ、山本真一郎船長。

 取材当日は、ほぼ満席で出船。大型が狙える城ケ島沖に向かった。ポイントの水深は90〜130メートル。オモリは道糸2号以下が60号で3号以上は80号。2本バリにオキアミを付けて投入する。

 同船した釣り人を見ていると、ほとんどの人が、同じような誘いをしている。タナは底から仕掛けの長さの半分ぐらい上げて、そこからどきどき誘い上げる。付け餌を動かしアピールする。

 時々、タナを取り直すことも誘いになる。また誘い上げることで、“居食い”しているような微妙な当たりもあるので分かる。

 朝イチから、当たりが出て、30センチ前後が上がりだした。そんな中「それはデカいよ、電動のスイッチを入れないで、最初は手で巻いて、慎重にやってよ」と船長の声がスピーカーから流れてきた。

 見ると、釣り人の竿はアマダイ独特のグングンと首を振る動きを表している。上がったのは42センチの良型。釣り上げたのは、前橋市の千吉良徹さん(59=会社員)。「引きの良さと、昆布締めが大好きです」とうれしそうだ。

 潮が速くなって当たりも少なくなってきた。そんな中、当たりを出している釣り人がいた。よく見てみると、オモリで海底をトントン叩いてから、竿先をゆっくり大きくハリスの長さ分、誘い上げてから元に戻すパターンを繰り返している。これはオモリで底を叩くことで、砂煙を上げて周囲のアマダイに興味を持たせているのだ。

 左舷胴の間の中野区・真崎庸さん(47=自営業)は、「飲食店をやっているので、新鮮な魚を仕入れてお客さんに提供しています」と順調に数を伸ばしていた。

 これからアマダイは本格シーズンに入る。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、葉山鐙摺・たいぞう丸=(電)046(875)1932。出船は午前7時。乗合料金9500円(餌付き)。

 ◎永井の理論

 誘いで当たりを出すことが大切だ。

 効果的な誘いは、まず底をハリス分切って、上バリが底から少し浮いて、下バリが底を張っているイメージを作る。竿先を海面に向けてタナを取ったら、竿を上下させてフワフワと上バリで誘いをかけ魚にアピール。止めて間を取り、静かに頭上まで誘い上げて間を取り当たりを待つ。

 なければ静かに底まで落とす。上げ下げで当たりが出る。

 潮の速さによってタナを下げて、誘いを掛ける。これでも当たりがないときは、10メートルぐらい巻き上げてポイントを替えてからタナを取り直すことも大事。

 活性が低いときはゆっくりの誘いが有効。誘い過ぎもよくなく、誘わない方が良いときもたまにある。

 掛かるゲストによってタナを調整する。

 キダイ、イトヨリ、カイワリなど釣れた時は、タナが高いと判断、トラギス、ガンゾウカレイ、ホウボウなど海底にいる魚が釣れた時はタナが低いと判断、調整する。

 アカボラが釣れるときはタナが合っている証拠なので辛抱して釣り続け、本命を仕留めよう。

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