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三宅島で強烈!60センチミナミイスズミ

[ 2017年10月14日 07:08 ]

初めての三宅島堤防釣りでミナミイスズミを仕留めた岩崎さん
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】2日に東京・品川の東京海洋大学でフィッシングカレッジの講義を終わらせた後、そのまま竹芝桟橋へ行って三宅島に渡航しました。05年から続けているマルキユーと海洋大共同研究の海底調査のためです。同行者はマルキユーの長岡寛さんと岩崎知子さんでした。00年に噴火した雄山の影響で4年半避難生活をしていた三宅島の復興応援も兼ねています。

 竹芝を出た船は悪天候で揺れに揺れて早朝5時、三池港に着きました。民宿の主人、沖山勝彦さんが迎えに来てくれて、水温が高すぎるから、メジナは難しいとのこと。しかも風が強く、釣りができる場所は限られているそうです。

 磯釣りファンに人気のメジナですが、私たちは引きの強い魚が釣れればなんでもいいし、島なので必ず風裏があるのも釣りが成立していいと思いました。

 午前10時すぎから大久保港という島の北西にある港で釣りをしました。

 フカセ釣りで、竿はがまかつ・アテンダー22号53、リールはトーナメントZ2500C、ラインはサンラインの磯スペシャル3号。ハリスはVハード2・5号でした。ハリはがまかつ・尾長専用の4号。餌はオキアミを使いました。

 釣り始めてから1時間たっても魚はかかりませんでした。しかし餌はなくなります。試しに水中カメラを入れて見てみると、チョウチョウウオなどの熱帯魚系の魚がたくさんいて、その周りにイスズミやメジナがいました。

 昼すぎに同行の岩崎さんに強烈な当たりが。何度も突っ込まれるという攻防も水中撮影して、長岡さんが差し出したネットに収まったのは60センチもある大きなイスズミでした。イスズミにも何種類かいて、そのどれだか分からないので、彼女の同僚・武内俊さんにメールで聞くと「ミナミイスズミ」と返事が返ってきました。

 あまりにも餌取りが多いので、私はマルキユーが開発中の「科学のエサ」に替えるとすぐにヒット。それはおいしいシマアジでした。その後、長岡さんも「科学のエサ」でナンヨウカイワリを2匹ヒットさせ、キープ。風が強くなってきたのでその日は納竿しました。

 翌日は風向きが変わり、阿古港で行いました。午前中は当たりがなく、「ここは三宅島か?」と疑うほどでした。

 午後になると当たりが出だしましたが、ことごとく餌を取られました。そこで私がルアーを投げると、ナンヨウカイワリが連発。魚はいることが分かり、餌釣りでもイスズミなどが掛かり始めました。

 これで夕方は入れ食いだ、と喜ぶのもつかの間、そこにサメが現れました。体長2メートルぐらい。メジロザメの仲間です。つまり人食いザメ。それからというもの、掛かった魚は全て食われました。ルアーでヒットした魚も、早く取り込まなければ、と水面を走らせながら引き寄せましたが、まるでトップウオーターに出るかのように「がばっ」と出て、一瞬でラインを切られました。

 なすすべがないのでしばらくシャークウオッチング。これも普段では経験できないことですが、次回からはサメと戦う道具も準備しておかなくてはと思っています。

 翌日、サメは水中の調査の際にも見かけましたが、私たちの姿を見るとすぐに逃げていきました。(東京海洋大学客員教授)

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