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ハマのお祭り男 40センチ級の大アジ一荷を連発!!

[ 2017年7月11日 07:33 ]

角田さん、いきなり大アジの一荷
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほり おじゃま虫まーす】船上おまつり男だ。あのオマツリではなく祭りの方。角田(つのだ)喜代志さん(71=自営業、横浜市)は、とにかくにぎやか。小柴・小金丸の名物名人でもある。ベッタリ真横におじゃま虫ました。(スポニチAPC 町田 孟)

 さあ、角田音頭の始まり。「ほーらっ、食ったぞ!」。「入れ食いだーっ!」。「バリバリ来てるぞー!」。指定席は左舷ミヨシ。船中に大声が響き渡る。隣の船にも聞こえているに違いない。釣り場について、5分ほどでこの騒ぎだ。周りも活気づく。「釣りはストレス解消のため。どうせやるなら思いっきり楽しまなきゃ」。40センチ級の一荷を連発していく。

 ▼小山満寿夫船長の証言 リズムに乗ると手が付けられない。あの掛け声で自分も鼓舞しているんだろうネ。それにとにかくマメ。

 コマセを振って当たりがないとみたら15秒ほどでまたタナの取り直し。3、4回繰り返したらコマセ交換と、数分のうちに魚を寄せてしまう。こうなれば入れ食い、空振りなし。もしも食いが悪ければ「細かく何回か誘いを入れる」のがコツだ。

 小金丸に通い出して「55年ほど」。手釣りの時代を知る最古参の一人。当時は渋糸用の150号アンドンビシを手作りして、顔見知りに分けていた。今でも特製ビシ受け=写真=を常連に配っている。取材日の釣果はなんと94匹。今季船宿最多を記録した。しかも幅広肉厚の中〜大ばかり。自分のクーラーには当然入らなくなる。すると周りに「ホラ、持っていきな」。サービス精神というか、お人好しの親分肌なのだろう。

 友人に誘われてクロムツに行った。初めての船体験だ。「そこで30匹以上捕っちゃって。もうそれから海にどっぷりさ」。半世紀以上、多種多様な獲物を手にした。最近はイカとアジ主体に「月に4、5回」。休みのほとんどを費やす。趣味は建前上「釣りオンリー」。いたずらっぽく笑う。

 酒もいける口だ。「飲むとなれば焼酎1本(1升)」。アジを近所の寿司屋に持ち込んでぐいぐいやるという。「やっぱりプロが作ると一味違うからねえ」。かといって家飲みを拒否しているわけではない。初枝夫人(68)の料理の腕が「ピカ一。半端ない」。頭が上がりそうにない。外でうつつを抜かしてばかりではいられないのだ。孫が3人。うち男の子が2人。「そろそろ中学生。仕込まなきゃ」

 最近声がしわがれてきた。宿の女将からは「酒焼け」と冷やかされる。気がかりではある。「かかりつけの医者からは何ともないと言われた。もう一度調べてみるけどね」。景気のいいおはやしが消えたら角田さんが角田さんでなくなる。

 ○…川島千代松さん(横浜市)は米寿を迎えてもかくしゃくたるもの。アジの他にタイ、タチウオを狙って「月に3回くらい」お出かけ。キャリアは「70年以上かな」。バラシもあったがマイペースで大アジをものにしてにんまり。キヨ夫人(82)と長男夫婦に孫が2人で6人同居の大家族。嫁いだ長女にも2人と、ご長寿万歳。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、小柴・小金丸=(電)045(701)1540。出船は午前7時半。乗合料金9500円。

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