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アカムツ 常連さんに学べ 3匹掛けに40センチ級…南房総に“マスタークラス”ズラリ

[ 2017年2月19日 05:30 ]

アカムツ・トリプルヒットの山本さん
Photo By スポニチ

 超高級魚として人気のアカムツ。1匹釣れれば御の字なのに、中には4〜5匹上げる人も。南房総はその好釣り場で、訪れるファンも多い。順調な釣果を維持する太海・幸昌丸で、常連さんたちの技を探った。(スポニチAPC 林 悠二)

 ◎深場狙いで快挙

 アカムツ主体に周年を通して狙う幸昌丸。中でもその釣果は本紙のフレッシュ日報上を連日にぎわせている。最大49センチにも驚かされたが、トップ8匹…にもビックリだ。

 「きょうは名人が2人乗っています」とは浜崎貴史船長。

 「今週4回目。前回は5、3、3匹でした」。太海のアカムツが専門と話すのは佐倉市の大貫政美さん(69=会社経営)で、キャリア40年のベテラン。隣り合わせで竿を出すのは、「カレンダーの赤字はすべて釣り。9割方はここですね」と北区の山本功さん(50=飲食業)。以前、茨城・波崎で開催したスポニチ大会での覇者。どの釣りでも必ず名人上手と言われる人がいるが、この2人もまさにそんな人たち。

 この日、200号(750グラム)のオモリで狙った第1投は270メートル。投入早々、山本さんがリーリングを開始。竿を両手で構え巻き上げはゆっくりめ。「途中で竿先をトントンと叩くから本命ですよ」。案の定、第1号は深紅に輝くアカムツで35センチの中型。 

 その後、大サバの攻撃が出ると場所を移すが、移動のたびにポツポツと本命が顔を見せる。誰かが釣ると必ず周りの人に当たりの出るのがこの魚の特徴。10人が竿を出したが、3投目で2匹上げている人も。つい先日、8匹で竿頭を飾った大貫さんはサバなどゲストに好かれ?出足が遅れたが、そこはキャリアでカバー。中盤には40センチ級をゲットした。

 後半はオモリを250号に切り替えて340メートルダチの深場狙い。するとここで、山本さんが3匹掛けの快挙を披露。「仕掛けが海底まで届いたので、当たりがあれば本命だと思っていました」。

 「前でデカいのが出ました」と船長。実寸47センチ、ニコニコ顔で手にしていたのは三郷市の糸日谷(いとひや)彰男さん(49=会社員)。やはり常連さんで、2年前には49センチの記録物を上げている。「オモリ着底後に道糸をたるませて、張ったら再びたるませる。餌がフワフワしている状態が誘いになるみたい。自然に食わせる、そんな感じです」。前回は6匹だったとか。

★名手のここが決め手

 ▼大貫政美さん ゲストのサバやサメに餌を取られないようにする、これが最大の注意点。ゲストの多い時は夜光玉、水中ライトは外す。この魚、争って餌を求めるタイプではなく、上から落ちてきた時だけ食う感じ。誘った後に底で静かに待っていると食ってきますよ。食いダナは底上4メートルまでなのでハリ数は2〜3本。餌のホタルイカはつぼ抜きしたゲソを1個掛け。サバの切り身も7ミリ×4センチと小さめが決め手に。

 ▼山本功さん 仕掛け上に付けた中オモリを十分に活用して、海中の餌をゆっくり上下に躍らせて食いを誘う。もちろん誘いっぱなしではダメ。餌を食う間も与えること。当たりが出たら即合わせを入れる。ガッチリとハリ掛かりさせること。ここで慌ててすぐ巻き上げず、追い食いを待つのが複数で掛けるコツ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、太海・幸昌丸=(電)04(7092)1653。乗合の出船は午前5時半と正午の2回。料金は午前が1万1000円。午後は1万円。お隣の吉浦・渡辺丸からも出船中。

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