好調ヌートバーと対照的に8連敗 泥沼カージナルス 首脳陣の下した驚くべき決断とは?

[ 2023年5月7日 10:41 ]

カージナルス・コントレラス(AP)
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 カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(25)は6日(日本時間7日)、セントルイスで行われたタイガース戦で3安打の猛打賞、好調を維持し打率は・304となった。しかし、チームはこの日も5-6と敗れて8連敗。10勝24敗(勝率・294)はナ・リーグで最低の成績だ。

 問題は投手陣。防御率4・70は30球団中21位、先発投手の防御率5・44は24位。2ストライクと追い込んだ後によく打たれている。

 不振奪回に、首脳陣が出した答えはなんと、オフに5年総額8750万ドル(約118億円)で獲得したウィルソン・コントレラス捕手(30)を、捕手のポジションから外すことだった。複数の米メディアが報じた。正捕手は同球団で5年目のアンドルー・キズナー(28)、加えて3Aからトレス・バレアを昇格させ控え捕手とした。コントレラスはDHか外野に回る。本人はこの配置転換に「驚かされた」と語っている。

 カージナルスはジョン・モゼリアク編成本部長、オリバー・マーモル監督に加え、ベンチコーチ、投手コーチも交えて結論を出した。マーモル監督は「我々はいろいろと話し合って、うちの投手のことをよく知っている捕手がマスクをかぶった方が、現状では助けになると判断した。今のうちは試合に勝っていかないといけない」と説明する。

 5日のタイガース戦は4-5で敗れたが、5失点のうち4失点は2ストライクからのヒットだった。「我々は試合の内容を見て決めた。カージナルスのやり方について、ウィルソンはまだ学んでいる段階。違うチームから来て全てをすぐに把握するのは大変なこと」と言う。コントレラスはカブス時代3度オールスターに選ばれた捕手だが、守備は得意ではない。カブス時代、特に問題視されたのは低目の球のフレーミング技術。ただしマーモル監督はそこはキャンプ中から取り組み、問題ではなくなっていると強調する。「はっきりさせておきたいのはウィルソンのせいでうちが試合に負けているわけではないということ。彼はうちの投手のことについても、カージナルスのプレーの仕方についてもしっかり学び努力してきた」と付け加えた。

 カージナルスといえば、9度のゴールドグラブ賞に輝き殿堂入り間違いないヤディア・モリーナ捕手が長年マスクをかぶり、チームを牽引した。コントレラスにとっても憧れの存在。先日コントレラスはモリーナに連絡を取り、ビデオ電話で話したそうだ。

 「負けているのは自分のせいだと感じていたからね。ヤディは試合もちゃんと見ていて、投手がしっかり投げていないと言ってくれた。投手のせいにするのではないけど、2ストライクからしっかり投げないといけないのは確か」と主張する。しかしながらこれでしばらくはマスクをかぶれない。「つらいけど、雇われている立場だからね。自分では今でも捕手だと思っているけど、チームがDHで使いたいなら、何もできない。できるのは最高のDHになることだけ」と話した。

 果たしてカージナルスは捕手交代で、泥沼から抜け出せるのか?6日のタイガース戦はキズナーがプレーしたが、今季初登板のベテランのアダム・ウェインライトが8安打4失点と打たれ、黒星を重ねている。

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