侍・城石コーチ「極限だった」 メキシコ戦で代打バントの指示も…牧原は顔面蒼白「本当に無理です」

[ 2023年5月7日 21:23 ]

城石憲之
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 侍ジャパンの城石憲之内野守備走塁兼走塁コーチ(50)が7日放送のテレビ朝日「緊急特報!侍ジャパンWBC世界一の熱狂!」(後7・00)にVTR出演。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝メキシコ戦での牧原大成内野手(30=ソフトバンク)の状態を振り返った。

 準決勝メキシコ戦の9回。4-5の1点差を追う展開で、先頭の大谷翔平(エンゼルス)が右中間を破る二塁打で出塁。続く吉田正尚(レッドソックス)が四球でつないで無死一、二塁となり、打席に立つのはこの試合3三振の村上宗隆(ヤクルト)。この時、牧原はベンチで人知れず重圧と戦っていた。

 周東佑京(ソフトバンク)が吉田の代走で出場したため、ベンチに残る野手は牧原のみ。9回の攻撃前に城石コーチから「ランナー2人出たら送りバントでいくから。気持ちを決めておいてくれ」と伝えられたことをVTRで明かした。この指示に「その時言いました。“本当に無理です”って。本当に吐きそうなくらい緊張しました」と、これまで感じたことのないプレッシャーに襲われていたという。

 指示を出した城石コーチもVTR出演し「顔面蒼白ってこういうことなのかなって。でも、そうなるよなって思ってて」と牧原の心境に理解を示した。牧原は吉田が3ボールとなったところで「そこで腹を決めた。“よし”となった瞬間」と覚悟を決めたが、栗山監督は代打を送ることなく「ムネに任せよう」と、村上をそのまま打席に向かわせた。

 城石コーチは栗山監督の決断を牧原に伝えると、「そうです。それがいいですよ」とホッとしていたという。その様子に「あの感じは今でも忘れない。あれは本当に極限だったんじゃないですかね」と振り返った。

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