元DeNAスカウト部長・吉田孝司氏 投高打低も広陵・真鍋は今大会No・1打者

[ 2023年3月26日 04:45 ]

第95回選抜高校野球大会第7日 ( 2023年3月25日    甲子園 )

広陵・真鍋
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 【吉田孝司氏の目】選手の質としては「投高打低」の大会となった。大阪桐蔭・前田、専大松戸・平野大地、東海大菅生・日当直喜、仙台育英・高橋煌稀は、これからの成長次第でドラフト上位指名の可能性がある投手たちだ。

 最大の驚きは能代松陽の森岡大智。全国的には無名だが下半身が強く、上半身との連動が素晴らしいフォームを備えている。肘の使い方も柔らかく腕がギリギリまで出てこないので打者はタイミングが取りづらい。下半身を使って腕が最後に出てくる「背負い投げ」のような理想的な投げ方。積雪の上を長靴をはいて行うダッシュが、強じんな下半身をつくり上げたのだろう。

 前田は投手としてのセンスが素晴らしいが、夏までにもう一伸びを期待したい。日当は将来的に160キロを投げられる馬力がある。

 捕手は驚くことに、ほぼ全チームに強肩選手がいた。報徳学園・堀柊那、山梨学院・佐仲大輝はキャッチング、スローイングのレベルが高い。沖縄尚学の知花慎之助は他のポジションでも活躍できそうだ。投手と捕手が目立った一方、内野手、外野手は小粒で昨夏の高松商・浅野(巨人)級の怪物は不在だった。その中でも広陵の真鍋は今大会でNo・1打者で、バットコントロールと長打力を併せ持っている。初戦で3安打と結果も残した。(元DeNAスカウト部長)

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