ソフトB・イヒネ 筑後から始まったプロ生活 焦らずまずは体づくり「変わったなと思ってもらえるように」

[ 2023年2月7日 08:30 ]

バランスボールに乗って打撃練習をするイヒネ(中央)
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 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けする「筑後鷹」の第14回はドラフト1位ルーキーのイヒネ・イツア内野手(18=誉)。新人合同自主トレは新型コロナウイルス感染により出遅れ。春季キャンプは筑後市のファーム施設でのリハビリ組からスタートとなったが、体重増を掲げるなどポジティブな気持ちで取り組んでいる。また、2月から育成ルーキー連載もスタート。第1回は育成ドラフト1位・赤羽蓮投手(18=霞ケ浦)を紹介する。

 真新しい背番号「36」のユニホームを着たイヒネのキャンプが始まった。“球春”真っ盛りの宮崎ではない。3、4軍キャンプが行われる筑後ファーム施設。リハビリ組からの出発だ。ウオーキング、体幹トレ、体の使い方や股関節に負荷をかけすぎないようにバランスボールに乗った状態でバットを振る。

 「体をつくっていくことがメイン。1カ月後にいろんな人から目に見える部分で変わったなと思ってもらえるように頑張ります」

 1メートル84、82キロの恵まれた体格で、強肩など高い運動能力を兼ね備えるイヒネだが、入寮後すぐに新型コロナウイルス陽性のため離脱するアクシデントに見舞われた。その影響もあって春季キャンプはリハビリ組でのスタート。それでも「過ぎてしまったことなので。前向きに捉えるしかない。そういう気持ちは意識しています」と表情は明るい。

 1月の筑後ではたくさんの出会いに恵まれた。「いろんな選手が仲良くしてくださる」と感謝する。自主トレに訪れた憧れの柳田にあいさつし、「オーラがあった」と目を輝かせる。昨シーズンの左膝の大けがからの再起を目指す栗原とはトレーニング室で隣となった。「見て分かるぐらいにゴツかったので。(栗原から)“すぐそうなるから”と言われました」とうれしい言葉をもらった。

 ほかに驚いたことは投手陣のキャッチボールだった。「伸びが凄いなと思う。さすがプロ野球選手だなと。一番びっくりしました」と野手だけでなく投手も層が厚いソフトバンクの、そしてプロのレベルの高さを感じ取った。

 筑後での春季キャンプのテーマは体重アップ。5キロ増の87キロを目指す。「細いので。足、上半身、腕、ふくらはぎ、太もも…」とすべてのパーツを磨く覚悟だ。練習後には多くのファンからサインを求められるなど大人気のイヒネ。「もっと早くこのユニホームが似合う選手になりたい。余裕を持ってじゃないですけど、焦らずやります」と一歩ずつ階段を上がっていくつもりだ。  (杉浦 友樹)

 ◇イヒネ・イツア 2004年(平16)9月2日生まれ、愛知県出身の18歳。小3で野球を始める。誉では甲子園出場はなく、公式戦打率・514、高校通算本塁打は18。両親はナイジェリア出身。50メートル走6秒2、遠投110メートル。1メートル84、82キロ。右投げ左打ち。

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2023年2月7日のニュース