メッツのコーエンオーナーは故スタインブレナーオーナーのように野球を面白くできるのか

[ 2023年2月7日 09:12 ]

メッツオーナーのスティーブ・コーエン氏(AP)
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 スポーツ専門局ESPN電子版のジェフ・パッサン記者がニューヨーク・メッツのスティーブ・コーエンオーナーについて6日(日本時間7日)報じている。

 コーエンオーナーは地元のメッツファンにとっては天の恵みで、1986年以来の世界一をもたらしてくれる希望。一方で大リーグの一部のオーナーにとってはのけ者であり、天文学的なお金の使い方が球界の脅威になっていると忌み嫌う。とはいえ好かれたり嫌われたりするのは、大都市ニューヨークの球団のオーナーであれば必然的なことでもあり、パッサン記者はヤンキースの故ジョージ・スタインブレナーオーナーを思い起こさせると指摘する。

 スタインブレナーは伝統球団のヤンキースを国際的なブランドにした。コーエンオーナーも「ジョージは伝説的な人物。野球に対して情熱があって、ゲームに多くの活力をもたらした。彼は彼のやり方で野球を面白くした。私も自分なりのやり方で球団を運営していきたい。野球を面白くできるかどうかはわからないけどね」と敬意を払う。コーエンオーナーはFA市場に大金を投資、23年のサラリー総額は大リーグ1位の3億6990万ドルで、ぜいたく税だけでも9860万ドルも支払う。しかしながらコーエンはFA市場にお金を使うだけのオーナーではない。選手育成で上手く行っているチームがあるならそこから学びたいと言う。「ぜいたく税を払わなくてもよくなるのが我々のゴール。ファームシステムを育てていければ、しっかりしたパイプラインができ、ドジャースのようになれる」と考えている。一部のオーナーがコーエンのお金の使い方に文句を言っているのは聞いている。「自分に不満があるのは知っているし、より中立的な立場のオーナーも地元ファンの突き上げにあい(もっとお金を使えと)非難されている。でもそれを私の責任にするのは間違っている。他のオーナーが球団をどう運営するかは私の責任ではないし、役割でもない。球界に格差があるのは事実だ。でも私は球界が作ったルールに従ってやっている」。

 コーエンがスタインブレナーのようになれるかどうかはわからない。しかしこのオフは球界を盛り上げ、23年シーズン中も注目の人となるのは間違いない。

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2023年2月7日のニュース