【広島・秋山インタビュー(上)】外野争い「3番目以降でしょ」 フルイニング出場へ覚悟持って準備

[ 2023年2月7日 07:02 ]

4年ぶりのフルイニング出場に意欲を燃やす秋山
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 広島の秋山翔吾外野手(34)が6日、春季キャンプ地の宮崎・日南で本紙のインタビューに応じた。不完全燃焼に終わった昨季の反省を踏まえ、4年ぶりのフルイニング出場に意欲を燃やす3年契約の2年目。「3番目。もしくはそれ以下」。外野の定位置獲りに危機感を募らせるヒットメーカーは、完全復活に懐疑的な声を打ち消す活躍を誓った。(構成・江尾 卓也)

 ――カープの春季キャンプは初参加ですが。
 「他の選手を見る余裕がないくらい、みんながめまぐるしくローテーションでバットを振っている印象です。ライオンズの時はそこに守備が入るので、打っている選手の打球や打ち方を見る時間があった。他のメニューはさほど変わりないと思いますが、打撃ローテーションの時間は振る数や量に特化している感じがしますね」

 ――日本での春季キャンプは4年ぶり。
 「“あの場所でこういうことをやっていたな”っていう記憶は残っているものですよ。日本でやる懐かしさというより、カープのタイムスケジュールなどの方に気が向いていた感じ。新鮮ですけど、(西武のキャンプ地と同じ)日南にいるという意味ではね(笑い)」

 ――広島の外野陣はどう映っていますか?
 「(昨季)故障離脱はあったにしても、西川と野間の数字は僕よりも上。役割ということで言うと、彼らは僕よりも完全に仕事をしたと思うんです。僕にも離脱があって打率・265。新井監督は“フラットに見る”と言われていますが、選手の中では何となく順位付けって分かるんですよ」

 ――何番目だと?
 「3番目。もしくは3番目以降でしょ。僕は結局、44試合しか出ていないから。野間は僕が合流してからも3割を打ち、1番打者で球数を投げさせた。(西川)龍馬は勝負強さがあり、いい空気感を持っている。でも、その順番が上がるようにやんなきゃいけない」

 ――外野のトップでありたいはずです。
 「そりゃそうです。要するに、ラインアップにいるっていうことですよ。外野には3ポジションがある。チームのトップかどうかは別にして、どういう組み方になるにしても、秋山は外野の1枠を獲っているなと思わせる…」

 ――失礼な言い方になりますが、今季の143試合出場に懐疑的な声も耳にします。
 「そうだと思いますよ。僕自身がそのことを誰よりも理解しているつもりです。だから合同自主トレ初日もそうだし、下田(の自主トレ)もそうだし、もっと言えば12月もあれだけのメニューをやった。走る姿に若さが出ると思うんです。僕の中ではランニングというしんどい練習を続ける、やり切れるってことがすごく大事で」

 ――なるほど。
 「若手と同じタイムで走れるなら、テクニックや経験で勝てると思うんです。じゃあ、何が原因で143試合フルに(打席に)立たせられなくなるかといえば、“秋山は元気がないな”と思われたときだと思うんです。同じ動きができている、同じコンディションで試合に臨めているかどうかがライン。だから、今年は覚悟を持って12月から準備しました」

 ――今季はフルイニング出場が目標だ…と。
 「フルイニングいきたいですね。試合中に一度でも出ればフル出場になるけど、フルイニングは一度もスタメンから外れず、試合の勝敗を見届け切るということ。不必要だと言う人もいます。適度に休んだら成績がもっと良くなる…と。でも、やった人間にしか分からないもの、プライドもあるんですよ」

 ※インタビュー(下)に続く。

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2023年2月7日のニュース