オリックス・由伸 前回7失点の悪夢払しょく、8回零封4勝目 今季も5月から連勝ロード始まるか

[ 2022年5月15日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス1-0ロッテ ( 2022年5月14日    京セラD )

<オ・ロ>8回、佐藤都を二塁ゴロ併殺打に仕留め、雄たけびを上げる山本(撮影・成瀬 徹)  
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 復活を印象付ける快投劇だった。危機を背負っても耐え抜くのが本来のオリックス・山本だ。「もしかしたらスクイズはあるかなって思っていて、冷静に。低めに投げれば、いい結果になるかなと」。1―0の8回1死一、三塁。2ボールからの3球目、外角カーブで佐藤都を二ゴロ併殺に仕留め、グラブをポンと叩いて笑った。

 「抜けた穴はみんなでカバーしないといけない。苦しい状況でも1勝でも多く勝つ。正尚さんや安達さんが戻ってきた時に、いい方向に向くと思う」

 コロナ禍で吉田正を欠く苦境でエースの自覚だ。4回2死二塁のマーティンから6回先頭の柿沼まで5者連続三振に仕留めるなど9奪三振。3与四球で毎回のように走者を背負っても、自己最速にあと1キロと迫る157キロを計測した直球を軸に力でねじ伏せた。

 8回零封で4勝目。登録外から中10日のマウンドで118球を投げてつかんだ白星は、4月9日のロッテ戦以来4試合ぶり、時間にして35日ぶりだ。初の満塁被弾を含む5回1/3、7失点の屈辱敗戦だった前回3日のソフトバンク戦から修正した。

 「前回打たれたのがあったので、長く感じた部分もありました。練習もしながら、疲労も取りつつ、いい時間を過ごせた結果だと思います」

 振り返れば、昨季も4試合1勝3敗で唯一負け越したのが5月で、3連敗後の同28日ヤクルト戦から今年4月までの18連勝が始まった。状況も時期も似通う。「納得するボールも何球か出ていたので、ここからまた上げていければ」。1年前をなぞる、上昇曲線の予感だ。(湯澤 涼)

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2022年5月15日のニュース