森繁和氏 初回の好球必打に感じた「新庄イズム」

[ 2022年3月26日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム1―4ソフトバンク ( 2022年3月25日    ペイペイD )

開幕戦の4回、先制ソロでベンチを飛び出して喜ぶ新庄監督 
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 【森繁和 視点】野球を変える、と言っているだけのことはある。ルーキー・北山を開幕投手に指名したビッグボス。私が中日投手コーチだった04年、落合監督が過去3年1軍登板なしだった川崎を開幕投手に起用したことがあるが、意味合いがまるで違う。継投策、特に翌日の予告先発投手である堀の投入にも驚かされた。開幕戦でこれができるのは新庄監督だけだろう。仮に頭で考えたとしても実行はできない。

 初回から「新庄イズム」は見て取れた。先頭打者の今川がカウント3ボールから打ちにいった。結果は中飛も、指揮官の考えが選手に浸透していると感じた。相手先発は千賀。球界を代表する右腕ながら、投手というものは最初のストライクを取るまでは不安なものだ。それがいきなり3ボール。じっくり見ていくのがセオリーだ。

 おそらく「待て」のサインは出ていない。迷わず好球必打。日本ハムは今季、この野球をずっと貫いていくのだろう。若い選手にとっては非常にいい経験になると思う。(スポニチ本紙評論家)

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2022年3月26日のニュース