金光大阪 無安打で逆転サヨナラ!押し出し死球で延長13回タイブレーク勝 古川160球完投

[ 2022年3月26日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第7日第2試合・2回戦   金光大阪4ー3木更津総合 ( 2022年3月25日    甲子園 )

<金光大阪・木更津総合>延長13回2死満塁、押し出し死球でサヨナラ勝ちに歓喜する金光大阪・古川(中央)(撮影・成瀬 徹)
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 2点を追う延長13回タイブレーク。金光大阪は無安打で3点を奪って逆転サヨナラで競り勝った。併殺崩れと押し出し四球で追いつき、最後も2死満塁からサヨナラ死球。160球を投げ抜いた古川温生が報われた。

 「決して弱い姿は見せられないと思って投げました。(サヨナラ勝ちは)自分の投球をしてきて良かったなと思える瞬間でした」

 常時140キロ前後を維持した直球と、得意のスライダーは簡単には打たれない。5回は106キロの緩いカーブで見逃し三振を奪うなど緩急で翻ろうした。5安打で3失点が付いても自責0。完封した1回戦も含めて計22回で防御率0・00を誇り、「どんな展開でも最後まで投げきるつもりでした」と頼もしい。

 初出場した02年選抜のエースで、昨年から特別コーチを務める元中日の吉見一起氏が今大会初観戦。仕事の都合で勝利の瞬間は見届けられなかったが、「こういう展開で堂々と戦えているのがよかった」と終始笑顔だった。試合前日に横井一裕監督に託した「相手を見下すぐらいの気持ちで投げれば大丈夫」のメッセージは試合中に伝令(片山竜之介)を通じて古川にも届き、奮い立たせた。

 大会前の目標だった聖地1勝は既に果たし、8強入りで校歌の歌い出しにもある「天王山」も夢ではなくなってきた。次戦は昨秋近畿大会準々決勝で下した近江との激突。山田陽翔との投げ合いを制し、返り討ちにする。(北野 将市)

 《61年ぶりサヨナラ押し出し死球》金光大阪がタイブレークの延長13回に押し出し死球でサヨナラ勝ちした。サヨナラ押し出し死球は選抜では第33回(61年)に北海(北海道)が御坊商工(和歌山、現・紀央館)との1回戦(延長10回)で記録して以来61年ぶり。木更津総合は山梨学院との1回戦では春37年ぶりのサヨナラ押し出し四球で勝利。同一大会でサヨナラ勝ちとサヨナラ負けをともに記録したのは第90回(18年)の創成館(長崎)以来春14度目。

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2022年3月26日のニュース