高知の一塁コーチ・森本成君 “親子の夢”憧れの聖地で成長した姿を父に見せた

[ 2022年3月26日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第7日第3試合・2回戦   高知3ー6国学院久我山 ( 2022年3月25日    甲子園 )

<高知・国学院久我山>9回、指示を出す高知・森本成(左)(撮影・後藤 大輝)
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 【いっちーの球春胸キュン日記】高知の一塁コーチ・森本成(なる)君(3年)は父と目指した場所を楽しみました。「めっちゃ人がおる!ここに立ってみたい!」。小学6年の春、初めて訪れた聖地に魅了されました。明石商で甲子園を目指していた父・耕次さんにとっても憧れの場所。「いつか成がここに来られたらなぁ」。親子の夢は一致しました。

 中学3年になると“2人の朝練”がスタートしました。毎朝5時に起床し、自宅から10分ほどの距離にある砂浜までランニング。5時半から6時まで砂浜ダッシュで下半身を強化し、7時前までは重たいサンドボールを使って打撃練習をしました。出勤前に毎朝付き合ってくれた父との時間が「自信になった」という成君は明石市の親元を離れ、高知へ渡りました。

 入学後も大事な試合は必ず駆け付けてくれた父は今大会前も「目線がぶれないように」とアドバイスをくれました。背番号18で夢の舞台に立った成君の姿に「涙もの。感動しかない」と耕次さんもアルプスで満面の笑み。出場機会はありませんでしたが、笑顔で一塁コーチの役割を全うしました。“野球は楽しむもの”という父の教えを守った成君は「成長した姿を見せたい」。最後の夏への二人三脚が再び始まります。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

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2022年3月26日のニュース