日本ハム・今成スカウト急死 大谷、ダルらを担当 異名は「マムシ」粘り強い交渉力

[ 2022年3月4日 05:30 ]

死去した今成泰章スカウト
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 日本ハムは3日、今成泰章(いまなり・やすあき)スカウトが「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」で2日に埼玉県内の病院で死去したと発表した。66歳だった。駒大卒業後にスカウトとして入団した阪神では和田豊、桧山進次郎、日本ハムではダルビッシュ有(現パドレス)、大谷翔平(現エンゼルス)らを担当した。

 多くの選手をプロ野球界に送り込んだ日本ハムの名スカウトが、現職のまま天国に旅立った。

 今成氏は2月17日に沖縄・名護で行われたスカウト会議に参加するなど今春もキャンプを視察。同中旬に帰京して埼玉県内の自宅に戻った。数日後の同22日に体調不良を訴えて病院で「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」と診断され、集中治療室へ。死亡率が高い疾患で、初期症状の後に急激に病状が進行して多臓器不全などを起こすことでも知られ、そのまま帰らぬ人となった。

 今成氏は駒大卒業後の78年にスカウトで阪神に入団。選手経験者が多い同職では異色の経歴だ。日本ハムも含めたスカウト歴は実に44年。阪神スカウト時代は和田、桧山、日本ハムでもダルビッシュ、大谷らを担当した。交渉時の粘り強さから付いた異名は「マムシ」。日本ハム、阪神でプレーした次男・亮太氏は、1日の夜に意識不明ながら父と最後の対面を果たし本紙の取材に「父には野球でずっと世話になった。寂しい」とコメントした。

 最後まで現場主義を貫いた名スカウト。今後は天国から選手たちを温かく見守るだろう。

 ◆今成 泰章(いまなり・やすあき)1955年(昭30)7月14日生まれ、東京都出身。堀越高から進学した駒大では捕手。卒業後にスカウトとして阪神に入団し、99年から02年までチーフスカウト。03年からは日本ハムのスカウトを務めた。阪神で24年、日本ハムで20年の計44年スカウトとして活動。

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2022年3月4日のニュース