ソフトB・正義 開幕ローテ大前進! 最速154キロで3回1失点 藤本監督「先発候補として十分いける」

[ 2022年3月4日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク3-5中日 ( 2022年3月3日    ペイペイD )

<ソ・中>ソフトバンク先発の田中正義(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの田中正義投手(27)が3日、中日とのオープン戦に先発し、3回2安打1失点(自責0)で4三振の好投を見せ、開幕ローテーション入りへ大きく前進した。3回2死から連打と失策が絡んで失点したが、実戦4試合で10回2失点(自責1)と安定感をアピール。藤本博史監督(58)も及第点を与えた。試合は3―5で逆転負けし、今年のペイペイドーム初黒星となった。

 キャッチャーミットの爆音が鳴り続けた。初回2死。先発の田中正が阿部に投じた3球目は自己最速にあと2キロと迫る154キロ。威力十分の直球は51球中34球を占め、三振も4つ奪った。3回2安打1失点(自責0)も結果以上の内容を示した。

 「球場も違うし、いよいよという感じ。調子自体は良かったので、どんどん直球で押していけたかなと思います」

 2試合連続のパーフェクト投球まで、あと1人だった。3回2死、9番鵜飼に左越え二塁打を浴び、失策も絡んで三塁まで進まれた。続く岡林には浮いたカットボールを捉えられ、適時打。2月22日の西武戦に続く完全投球を逃し、「1、2回が良かっただけに、最後2死から詰め切れなかったのが次への反省点」と得点圏での投球には課題を残した。

 今季初の本拠地先発は登場曲で緊張がほぐれた。予定していたラップ調の新登場曲「板の上の魔物」ではなく、創価大の先輩・石川が使用する「ももいろクローバーZ」の「あーりん」こと佐々木彩夏が歌う「仕事しろ」が場内に響き渡った。「僕が硬くなることを見越してのことだと思います」。先輩の“粋な計らい”に背中を押され、好投に結びつけた。

 藤本監督は「先発候補として、十分いけるくらいの投球。ゾーンで勝負できているし、直球も良くて相手が差されている状態。及第点です」。10日前後に1軍メンバーを絞り込む予定で、次回登板が最終テストになる可能性がある。

 開幕ローテーションは残り2枠。田中正は「周りを見てもいい影響はないと思う。後悔のない投球を続けていきたい」と力を込めた。プロ未勝利も潜在能力は一級品だ。16年のドラフトで5球団が1位で競合の末に入団。大輪の花が咲く日は確実に近づいている。(福井 亮太)

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