阪神 拙守撲滅へ大号令! 甲子園に腰据えて練習あるのみ、井上ヘッド「失策減らすことで勝ちにつながる」

[ 2022年3月4日 05:30 ]

投内連係の練習後に井上ヘッドコーチの話を聞く阪神ナイン(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神・井上一樹ヘッドコーチ(50)が3日、ナイン全体に守備の引き締めを改めて促した。4日の楽天戦を皮切りに甲子園でオープン戦8試合を予定。本拠地で練習時間も確保されているだけに守備への意識を従来にも増して強く持つことを説いた。昨季まで4年連続両リーグ最多の失策数が残り、2月も9度の実戦で計10失策。17年ぶりリーグ優勝の悲願へ、拙守撲滅は欠かせない。

 開幕まで3週間。最重要課題と改めて向き合うには、絶好の時間だろう。本拠地でのオープン戦再開を翌日に控え、井上ヘッドコーチが大号令を出した。

 「失策数を減らすことによって、自分らの勝ちにつながる。失策が増えてるのに、勝利数もそれと一緒に増えるのはありえない。反比例じゃないけど。失策をするな…と脳に洗脳させると逆に動きが弱くなってしまう。その持っていき方が難しいけど」

 全体練習の投内連係後には、円陣をつくって選手同士で意見交換しながら振り返る時間も設けた。「(打球を)捕りにいけ、とみんな言うけど、優先順位も大事という話」。1カ月の春季キャンプを終えた反省も踏まえ改善点を改めて確認した。

 2月中は紅白戦を含む9度の実戦で計10失策。対外試合に限っても7試合で8失策を数え、試合数を上回るペースになっていた。昨季まで4年連続両リーグ最多失策。首脳陣も選手も課題として自覚しながら、依然として目に見える成果にはつながっていない。

 打開のための“地の利”はある。4日の楽天戦から本拠地で8試合。甲子園を離れる14日まで腰を据えて調整できる。

 「練習時間は取れるでしょ。アウェーだと、たとえば試合前の80分とか90分とか短い時間でしか取れないから。準備をする時間に持っていきましょう…ということでホームが多いのはありがたい」

 本拠地なら練習の時間の制約はなく、早出や居残りも可能。キャンプから続く強化期間の“延長”として活用できる。特に甲子園では昨季62試合で44失策、20年も57試合で49失策で、敵地より多いというデータも残る。「土のグラウンドは確かに厳しいものがあるが、理由にはしたくない」。ゴロはイレギュラーの可能性があり、飛球も浜風で流されるなど難しい条件でも、本拠地である限り逃げるわけにはいかない。

 優勝と2位とを分けた昨季の勝率5厘差。わずかの差には守備も含まれる。失敗を繰り返さないための準備期間は、まだある。(長谷川 凡記)

続きを表示

この記事のフォト

2022年3月4日のニュース