地元V消えた日本 頼みのエース、一発に沈む

[ 2010年8月5日 21:33 ]

米国に敗れて決勝進出を逃し、肩を落とし引き揚げる斎藤(左)と伊志嶺

 【日本2―4米国】先制して主導権を握りかけた日本は米国の一発に沈んだ。エース斎藤が一回に満塁本塁打を浴び、一転して追い掛ける苦しい展開に。打線は三回以降2安打に封じられ、前回大会の決勝で敗れるなど過去6戦全敗の米国にまたも屈し、目標だった地元での初優勝は消えた。

 斎藤は「学生最後の日本代表。何としても優勝したい」と意気込んでいたが、立ち上がりを突かれた。榎本監督が「自分のフォームで投げていない」と感じた通り、いつもの制球力がない。1死後に四球と安打で一、二塁となり、さらに死球を与えて満塁に。続くスプリンガーへの初球は129キロの低めに沈む変化球だったが、豪快に左中間に運ばれた。
 失点はこれだけだった。変化球を軸に立て直し、二回以降に許した安打は内野安打2本のみ。米国のキンナバーグ監督が「間違いなく大リーグでも通用する」とうなる投球を披露した。
 6回を投げて降板した後もベンチで声を出し続けた斎藤。だが試合後、エースは記者会見場に現れなかった。榎本監督は「斎藤はこの試合に懸けていた。会見に出せる精神状態でない。勘弁してやってほしい」と頭を下げた。1球で失ったものはあまりにも大きかった。

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2010年8月5日のニュース