変わらないイチロー「僕が答えることではないですから」

　【マリナーズ６―１１レンジャーズ】肉体に衰えは感じない。イチローが２００４年７月２０日のレッドソックス戦以来で２度目となる１試合４盗塁。３６歳での自己ベストタイにも淡々とした様子は崩れない。「４６歳じゃないですからね、僕」。少し皮肉まじりのコメントに、プライドがのぞいた。

　４盗塁のうち、３つは左投手からだった。捕手は２００２年から２季連続ゴールドグラブ獲得のモリーナ。「キャッチャーは…。見てて明らかにちょっと変わりましたよね」。モリーナが自分よりひとつ年下だと聞かされたとき、「あっ、そうですか」。ほんの少しだけ表情が緩んだ。
　４盗塁のうち、初球にスタートを切ったのは２度あった。わずかなすきを突く嗅覚、思い切りのよさも３０代後半にして健在だ。５０試合以上を残しながら昨季の２６盗塁を上回り、２年ぶり９度目の３０盗塁まであと２つとなった。
　同年代の選手たちが少しずつ変化していく中で、自分だけが変わらないのはなぜか。そんな問いに「それはもう、僕が答えることではないですから」と余裕の返答があった。（共同）