菅野150キロ連発5回無失点…日本4強!

[ 2010年8月5日 06:00 ]

<日本・台湾>好投した菅野は斎藤(左)野村(右)と勝利のハイタッチ

 世界大学野球選手権第6日は4日、横浜スタジアムで準々決勝2試合を行い、日本は台湾と対戦。巨人・原監督のおい、菅野智之投手(東海大3年)が5回無失点と好投。打線も爆発して13―0で圧勝した。5日の準決勝は大会4連覇を狙う米国と激突。エースの斎藤佑樹投手(早大4年)が先発マウンドに立つ。

【試合結果


 胸のすくような快勝劇。立役者は先発の菅野だった。
 「先発はおととい(2日)言われました。今までこれといってチームに貢献できていなかったので、一人一人、1回1回を集中して投げた」
 東海大相模時代から投げ親しんだ横浜スタジアムのマウンドで、初回から腕を振り続けた。「去年10月に横浜市長杯で投げたときよりも国際大会用にマウンドが硬くなってましたが、硬いのは嫌いじゃないので」。1死から楊先賢を外角低めの150キロの直球で見逃し三振。その後も150キロを連発し、5回を4安打無失点。完ぺきに近い内容で野村、大石の救援陣にバトンを渡した。
 1次リーグ(予選ラウンド)でキューバに完敗後、榎本監督は、ローテーション再編を決断した。過去4大会とも4強以上に入った台湾戦に向けて、救援と位置づけていた菅野を急きょ、先発に抜てきした。「あの球を短いイニングだけ放らすのはもったいない」。本来ならば準決勝まではブルペン待機で、決勝のキューバ戦でいきなり先発に起用し、キューバを驚かせる作戦だった。しかし地元開催で万が一にも準々決勝で負けることなど許されない。この日の起用にはそんな背景があった。
 5日の準決勝では本大会では過去6戦全敗の米国と対戦する。そのマウンドには満を持してエースの斎藤が登る。指揮官が「準決勝は1番大事なゲーム。ここから本当の勝負が始まる。米国戦は死に物狂いで取る」と言い切れば、菅野も「余力は十分に残っているし、いつでも投げる気持ちの準備はできている」と心は決勝へ。米国戦には巨人の長嶋終身名誉監督も激励に訪れる。悲願の初優勝へ、まず最初の扉をこじ開けるのは斎藤の右腕だ。

続きを表示

2010年8月5日のニュース