G滅陥落…原監督 亀井見切った途中交代

[ 2010年8月5日 06:00 ]

<巨・神>4回裏1死、左飛に倒れる亀井(手前)を見つめる原監督

 【巨人4―8阪神】理想のオーダーを追い求めるからこそ、5番・亀井への厳しさも尋常ではなかった。5回の守り。巨人・原監督が突然動いた。2打席凡退の亀井をベンチに下げた。試合後の指揮官は寂しげな表情を浮かべ、こう言った。

 「自分の中ではかなり強い(期待があり)30打席で何とか立ち直り、本来の…というところなんですがなかなか結果が出ません」。指揮官は打撃不振の亀井を後半戦に入り、あえて5番で起用した。昨年7月から不動の5番として25本塁打、球団タイのシーズン3本のサヨナラ本塁打。ポストシーズンも見据え、亀井の勝負強さは必ず必要になる。「亀井が5番に入ることで下位打線に幅が出てくる」と指揮官。32本塁打の阿部を6番に固定すれば、打線はさらに厚みが増すからだ。打ち合いになる阪神戦になればなおさらだった。
 だが2回、先頭ラミレスが左前打で出塁した直後に初球を打って左邪飛。4回もラミレスの一発で反撃開始した直後にまたしても初球を打って左飛。後半戦8試合で30打数6安打、打率・200。「30打数」のチャンスを与えた指揮官は区切りの打席で見切った。亀井は「結果が出てないからでしょう。この悔しい気持ちをぶつけないと」と振り返ったが「不動の5番」の座は遠のいた。
 亀井同様に打線全体も淡泊だった。先発では初対戦の右腕メッセンジャーに対し、原監督は高橋を2試合ぶりに先発起用するなど左打者を6人並べるオーダーを組んだ。だが3併殺打のふがいなさ。そのなかには5回1死一、二塁の反撃機で松本の右翼への大飛球を捕球された際に一塁走者・坂本が飛び出すボーンヘッドもあり、あっさり首位から陥落した。
 阪神は13試合連続で不動のオーダーを組んだ。初戦はこの日の巨人と同じ3併殺の拙攻もこの日はつながり、8点を奪って1日で首位奪回だ。真弓監督は「当たっていなかった鳥谷とマートンも、チームの勢いで調子を上げてる感じ」と評した。亀井で勢いを止めた原巨人とは対照的だった。

 ▼巨人・篠塚打撃コーチ(2打席凡退で交代した亀井について)2打席とも初球をポン、ポンといったからね。狙っていない球をね。厳しいよね。

 ▼巨人・伊原ヘッドコーチ(5回5失点の内海について)投手(メッセンジャー)に打たれてはいかん。抑えていれば(2回は)1失点だった。

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2010年8月5日のニュース