祖父は元近鉄ラガーマン 孫の女子高生がつないだ絆

[ 2023年5月19日 10:00 ]

ジャージー贈呈式に出席した(左から)前田彩吹さん、タウファ統悦氏、石井宏典校長
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 ラグビーリーグワンの花園近鉄ライナーズが企画した「ライナーズ未来ジャージーコンテスト」でグランプリに輝いた前田彩吹さん(いぶき、15=奈良県立大学付属高校1年)に自身がデザインしたカラフルで美しいジャージーが贈呈された。花園近鉄ライナーズのアンバサダーを務め、普及活動も行うタウファ統悦氏(42)が18日に奈良市内の奈良県立大学付属高校を訪れ、感謝の言葉とともにジャージーを前田さんに手渡した。

 近畿圏の小中学校から566の応募があった今回の企画。ホームで開催された1月8日のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦と同14日の横浜キヤノンイーグルス戦で来場者から投票を募り、前田さんがデザインしたジャージーが1位に選ばれた。このジャージーは、ホームで開催されたリーグ最終節のNECグリーンロケッツ東葛戦(4月22日)で選手が着用。新緑の芝生に美しく映えた。贈呈式で自身がデザインしたジャージーに袖を通した前田さんは「もともとのユニホームが青と赤がベースなのでそこは崩さず、目立つ印象になるように意識しました」とはにかんだ。

 前田家と花園近鉄ライナーズには浅からぬ縁がある。前田さんの祖父・恭平さんは、花園近鉄ライナーズの前身・近鉄ラグビー部でプレーし、黄金期を支えた一人だった。もう亡くなっているが、前田さんに贈呈されたジャージーには祖父がかつてつけた背番号4もプリントされた。前田さんは「父も喜んでくれると思います」と屈託なく笑った。

 1929年創部で、日本選手権3度の優勝を誇る西の古豪。かつて選手だった孫の代までその絆はしっかりと結ばれている。タウファ統悦氏は「このジャージーはとてもすばらしく、誇りに思っています。前田さんのおじいさんはすばらしい方だったと(OBから)聞いています。いろんな人や縁が絡んで、本物の絆になりましたね」と喜んだ。

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