女子・古川学園23大会ぶり優勝 男子は駿台学園が6大会ぶり2度目の栄冠

[ 2023年1月9日 04:50 ]

<古川学園・誠英>優勝し胴上げされる古川学園・熊谷主将
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 バレーボールの全日本高校選手権最終日は8日、東京体育館で行われ、女子は古川学園(宮城)が誠英(山口)を3―2で下し、23大会ぶり4度目の優勝。1―2の第4セットから力強い攻撃で2セットを連取した。男子は駿台学園(東京)が鎮西(熊本)に3―2で競り勝ち、6大会ぶり2度目の優勝を果たした。

 ≪古川学園 タピア頼み脱却≫4大会続けて4強入りし、決勝は2大会連続。近年届かなかった頂点に女子の古川学園がたどり着いた。岡崎監督は「何回も挑戦して、思いがやっと実った。報われた」と感無量の表情だった。

 1メートル96の長身から打ち下ろすドミニカ共和国からの留学生タピアが主軸だが、頼りすぎた前回の決勝、昨夏の高校総体決勝では黒星を喫した。だからこそ「一人一人が輝く、という目標を持って練習に励んできた」とセッター熊谷は言う。

 タピアと同じ74本のスパイク打数を担った阿部は厳しい場面で打ち抜き、43本打った南舘は44・2%の高い決定率で貢献。マッチポイントを奪った高橋は勝負強かった。大黒柱頼みから脱却し、歓喜の瞬間を迎えた。

 ≪駿台学園 1年生・川野が大逆転呼んだ≫2セットを先取され、第3セットもリードを奪われた。追い詰められ、梅川監督が動いた。スパイク決定率が12・5%にとどまっていたオポジット(セッター対角)三宅に代え、1年生ながら攻撃力がある川野を投入。57・1%の高い決定率でスパイクを決め、大逆転につなげた。

 リベロ布台は「誰が出ても同じバレーができる」と胸を張った。鎮西のようなずばぬけた個人の力はないが、総合力でつかんだ栄冠だった。

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