鎮西 逆転負けも誇りの準V エース・舛本「きつい練習を耐え抜いてきた。やりきった気持ちが大きい」

[ 2023年1月9日 06:00 ]

バレーボール全日本高校選手権 決勝   鎮西2―3駿台学園 ( 2023年1月8日    東京体育館 )

右膝の痛みに耐えスパイクを打つ鎭西・舛本
Photo By スポニチ

 決勝が行われ、男子の鎮西(熊本)は駿台学園(東京)に2―3で惜敗し2大会連続の準優勝となった。駿台学園は6大会ぶり2度目の優勝。女子は誠英(山口)が古川学園(宮城)に2―3で敗れ頂点を逃した。古川学園は23大会ぶり4度目の栄冠を手にした。新型コロナウイルスの影響で無観客が続いていたが、準決勝と決勝は観客を入れて実施した。

 2セット連取からの逆転負け。頂点にはまたしても届かなかった。それでも、43得点を挙げて最後まで全力で腕を振った鎮西のエース・舛本颯真(3年)の表情は充実感にあふれていた。

 「この3年間、きつい練習を耐え抜いてきた。やりきった気持ちが大きい」

 昨年も決勝で2セット連取から敗れ号泣したが、今大会は涙はなかった。「今年は絶対日本一になりたいと1年間本気で練習してきた。あと一歩届かなかった。甘くないな」。

 疲労は連日フルセットの激闘でピーク。半月板を損傷している右膝は、3セット目に痛み止めの効果が切れた。「万全じゃなくても、そこで打ち切るのが本当のエース」と言い訳せず自身を責めた。

 それでもバレー選手としては1メートル82と、大柄とはいえない体でチームを2年連続の準優勝に導いた。畑野久雄監督は「頼りになるエース。ここで決めてほしいときに決める」と称えた。中学からの盟友、平田(3年)は「世代No・1のエース」。セッター・平川(3年)も「舛本に上げて決まらなかったらしょうがない」と厚い信頼でトスを上げ続けた。

 今後も大学で競技を続ける。「もっと人間性を高めて精神面も技術面も完璧な選手になりたい」。次は日本のエースを目指す。(村田 有子)

続きを表示

2023年1月9日のニュース