貴景勝 一人大関で白星発進!最高位の重圧に負けず新小結・若元春下す 好成績なら綱獲りの可能性も

[ 2023年1月9日 04:55 ]

大相撲初場所初日 ( 2023年1月8日    両国国技館 )

若元春(左)を押し出しで下す貴景勝(撮影・藤山 由理)
Photo By スポニチ

 大関・貴景勝(26=常盤山部屋)が新小結の若元春(29=荒汐部屋)を押し出して白星発進した。看板力士が1横綱1大関のみという125年ぶりの珍しい番付で、初日を白星で飾った。関脇の若隆景(28=荒汐部屋)と豊昇龍(23=立浪部屋)はともに好内容で好スタートを切った。

 結びの土俵を締めた貴景勝の背中には大関の責任感が宿っていた。若元春に少し押し込まれそうになったが、タイミングよく左からいなして体を入れ替え冷静に押し出し。照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)の休場により、横綱不在で初日から一人大関という昭和以降で初となる異常事態の中、しっかりと勝ちきって大関の意地を示した。

 15日間結びの一番を取らなければならない今場所。「それは(周りの)環境なので、自分としては目の前の一番に集中してやるしかないと思っています」。重圧を感じることなく、平常心を強調した。12月の冬巡業では、同じく横綱不在の中、連日積極的に稽古に参加して会場を盛り上げた。見に来たファンのために看板力士の責任を果たすと同時に、番付上位の関取衆と肌を合わせることで本場所に生きる感覚も養った。

 先場所は三つ巴の優勝決定戦に敗れたものの12勝の好成績。今場所は高い成績での優勝なら綱獲りの可能性も広がってくる。この日は横綱審議委員会の本場所総見に出席した高村正彦委員長らが見守る前で、実力をアピールする好スタートとなった。

 綱獲りの可能性がある中で初日を迎えるのは自身3度目。過去2回はともに途中休場で失敗に終わった。「理由は自分で明確に分かっている」と分析しており、同じ過ちは繰り返さない。直近3場所連続2桁勝利で威厳を示し続けてきた大関が“三度目の正直”を目指していく。

続きを表示

スポーツの2023年1月9日のニュース