ビルズがAFCの第2シード　ハムリンに捧げる1勝　リターナーのハインズが快走して2TD

ＨＡＭＬＩＮ」の文字を掲げて声援を送ったビルズのファン（AP）
Photo By ＡＰ

　NFLは8日に最終週（第18週）の残り14試合を各地で行い、すでにAFC東地区の優勝を決めていたビルズは地元オーチャードパーク（ニューヨーク州）でペイトリオッツを35―23（前半14―14）で下して13勝3敗。2日の第17週のベンガルズ戦は、セーフティーのダマー・ハムリン（24）が心停止となって病院に緊急搬送され、第1Qで打ち切りとなっていたが、最終戦を制して7連勝を飾りAFC第2シードの座を確保した。

　ビルズの本拠地「ハイマーク・スタジアム」は7万人が詰めかけ、シンシナティ市内の病院にいるハムリンのためにファンも選手も背番号3を記したウエアを着用。試合はビルズのナイヒーム・ハインズ（26）がキックオフから96ヤードをリターンしていきなりTDを奪うとというビッグプレーで始まった。

　しかしペイトリオッツは勝てばプレーオフ進出とあってビルズは苦戦。前半は14―14の同点で、第3Q7分54秒にFGを決められたところでビルズは14―17とリードを許した。それでも直後のキックオフをまたしてもハインズが好リターン。自陣エンドゾーン内でキャッチしたあと101ヤードを快走して2つ目のリターンTDを奪って流れを変えた。

　28―23で迎えた第4Qの7分9秒にはQBジョシュ・アレン（26）がWRステフォン・ディッグス（29）に49ヤードのTDパスを成功。アレンはこの日、3TDをマークして勝利に貢献した。

　ヒーローとなったハインズは175センチと小柄ながらノースカロライナ州立大時代に陸上選手としても活躍し、所属カンファレンス（ACC）の選手権では男子100メートルで10秒34をマークして3位。NFLドラフト前のコンバイン（体力測定会）の40ヤードでは4秒38を記録し、2018年のドラフトではRBとして4巡目（全体104番目）にコルツに指名され、昨年11月1日にビルズにトレードで移籍していた。

　ペイトリオッツが敗れたために、この日ジェッツに11―6で勝ったドルフィンズの6シーズンぶりのプレーオフ進出が確定。ビルズは今季1勝1敗のドルフィンズと1回戦（ワイルドカード・ゲーム）で顔を合わせることになった。

　ビルズと2日に対戦したAFC北地区1位のベンガルズもレイブンズ（同2位）を27―16で退け、8連勝で締めくくって12勝4敗。AFCの第3シードとなってプレーオフ1回戦ではこの日と同じレイブンズと対戦する。

　なお1回戦免除となるAFC第1シードは14勝3敗のチーフス。ただしAFC決勝で試合数の違うビルズもしくはベンガルズと対戦した場合にはホーム・アドバンテージはなく、試合は中立地で開催される。

　＜AFC東地区＞
（1）★ビルズ（13勝3敗）
（2）☆ドルフィンズ（9勝8敗）
（3）ペイトリオッツ（8勝9敗）
（4）ジェッツ（7勝10敗）
　＜AFC北地区＞
（1）★ベンガルズ（12勝4敗）
（2）☆レイブンズ（10勝7敗）
（3）スティーラーズ（9勝8敗）
（4）ブラウンズ（7勝10敗）
　＜AFC南地区＞
（1）★ジャガーズ（9勝8敗）
（2）タイタンズ（7勝10敗）
（3）コルツ（4勝1分け12敗）
（4）テキサンズ（3勝1分け13敗）
　＜AFC西地区＞
（1）★チーフス（14勝3敗）
（2）☆チャージャーズ（10勝7敗）
（3）レイダース（6勝11敗）
（4）ブロンコス（5勝12敗）
　★は地区優勝、☆はプレーオフ進出

　＜AFCプレーオフ1回戦組み合わせ＞
（2）ビルズ―（7）ドルフィンズ
（3）ベンガルズ―（6）レイブンズ
（4）ジャガーズ―（5）チャージャーズ
　カッコ内の数字はシード順