全勝Vのアメフト関学大 DLトゥロターが規格外のスピードで立命大制圧「メチャクチャ走りました」

[ 2022年11月27日 19:42 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグ   関学大10ー6立命大 ( 2022年11月27日    万博記念競技場 )

<関学大・立命大>第1Q、インターセプトし、指を突き上げて喜ぶ関学大DLトゥローター・ショーン礼(93)(撮影・北條 貴史)
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 背番号93が「青き炎」と化した。4点リードの関学大が自陣19ヤードまで攻め込まれた第4Q8分過ぎのディフェンス。逆転TDを狙う立命大のギャンブルプレーに、DLトゥロター・ショーン礼(3年)が反応した。1メートル88、103キロの巨体で、かつては40ヤード走4秒7を誇った規格外のスピードが相手QBに襲いかかる。宿敵の心を完全に折ったQBサック。「あれが一番の会心プレーでした」。端正なマスクに柔らかい笑みが浮かんだ。

 「ボックス(DL、LB陣)の守備は100点。こんなに短期間で、これほど成長するとは思わなかった」

 大村和輝監督が称賛したパートの象徴がトゥロターだった。開始1プレー目で右手の指を脱臼するアクシデント。すぐに戦列復帰し、インターセプトしたかと思えば、その後も最前線で体を張って、攻撃を食い止めた。

 「きょうはメチャクチャ走りました。やっと、自分のやりたいプレーができるようになってきた」

 声を弾ませた3年生がディフェンスの殊勲なら、攻撃では開幕戦以来の先発に抜てきされた1年生QB星野の奮闘が光った。「緊張は全くなく、心の底から楽しめました」。鋼のハートで演出した第2Q8分41秒の先制TDパス。決戦前夜にWRの4回生6人から届いた激励コール、先輩QB鎌田のLINEメッセージが経験浅い司令塔の心をほぐした。

 3年ぶりに復活した完全リーグ戦。相手をねじ伏せる強さはなくても、関学大はやっぱり全勝で駆け抜けた。1週間後に九州の雄を倒せば、56回目の聖地が待つ。他校を圧倒する層の厚さと勝ち抜く術(すべ)。KG黄金時代に、まだ陰りはない。

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