菊地絵理香 首位と1打差3位浮上 34歳あるぞ国内メジャー53戦目最スロー優勝

[ 2022年11月27日 04:39 ]

女子ゴルフツアー ツアー選手権リコー杯第3日 ( 2022年11月26日    宮崎県 宮崎CC=6487ヤード、パー72 )

18番、ラウンドを終え笑顔を見せる菊地絵理香(撮影・西尾 大助)
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 4位から出たツアー通算5勝の菊地絵理香(34=ミネベアミツミ)が7バーディー、1ダブルボギーの67で回り、通算12アンダーで首位と1打差の3位に浮上した。国内メジャー出場53戦目での初Vとなれば、01年に日本女子オープンを制した島袋美幸の42戦を更新する史上最スロー記録となる。山下美夢有(21=加賀電子)とイ・ミニョン(30=韓国)が通算13アンダーで首位に並んだ。

 ショットが次々とピンに絡んだ。10番では残り75ヤードの2打目を57度ウエッジで70センチにつけた。14番では残り155ヤードを7Iで寄せて“お先”のバーディー。17番も60センチにつけた。「ショットで取ったバーディーがほとんど。後半は比較的楽に取れました」と菊地。後半だけで6つのバーディーを量産する猛チャージを見せた。

 7Wがお守り代わりだった。今大会は年間を通じ、最も苦手意識が強く、中でも18番が鬼門という。セッティングの変更を嫌う菊地が、5Wを外して7Wを入れた。「18番の2打目は番手間の中途半端な距離が多かった。そのストレスを消したかった」。この日7Wの使用は18番で1度だけ。だが、ストレス解消の相乗効果は67のスコアに表れた。

 グリーン上ではしゃがむことをやめた。芝目が強い高麗芝は、細かく読むほど混乱していたという。「単純なパッと見や初見でラインを決めたりします」。よりシンプルに向き合うことが難コース攻略の鍵になっている。「あと一歩、二歩で獲れないこともあった」と話す悲願のメジャーV。その一歩を埋めるための努力を徹底している。

 前週は37歳の藤田さいきが11年ぶりの復活Vを遂げた。祝福にピアスを贈った菊地は「私も頑張らないと」と話す。メジャー出場53戦目で優勝すれば、従来の記録を塗り替えることになる。若手の台頭が目覚ましい女子ゴルフ界で「現状維持のままでは押し出されてしまう」と菊地。今週も三十路の実力者がV戦線の主役に躍り出た。

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2022年11月27日のニュース