“名手”市原弘大の即効レッスン ②ドライバーショットの飛距離アップ"続編"

[ 2024年5月3日 12:00 ]

ボールの入ったカゴを両手で持ち、胸の高さまでバックスイングを行う
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 スポニチゴルフ天国では本紙の連載とは別に延長戦と名付けた番外レッスンをインターネットサイト用にアップしていきます。本紙連載の第1回では基本的なドライバーショットの飛ばしとドリルを紹介しました。延長戦では、それとは別のドリルを紹介します。市原弘大プロによれば、飛距離を出したいなら、手打ちを避け下半身を使ったスイングを心がけるべきと言います。それをマスターした上でスイングスピードを上げていくのが理想です。

 飛距離が出ない人の共通点は力みにあります。アドレスの時点から…いえ、アドレスに入る前から体全体に力が入っているため、スムーズに体が動きません。当然、ヘッドスピードも上がらないので、飛距離も落ちます。腕だけでクラブを振る手打ちの原因も、力みによって下半身が動かないからです。

 まずは、この力みを取り、下半身→体幹周り→腕の順に体を動かす準備をしておきましょう。手っ取り早いのは、畑岡奈紗プロも行っているその場でのジャンプです。余計な力が自然と抜けてきます。その場合、高く飛ぶ必要はありません。爪先が地面から離れる程度で十分です。それが難しいなら、肩を上げて下げるだけでも構いません。

 ただし、ジャンプは応急処置であり、普段から下半身を使ったスイングを意識することが大切です。単純にクラブを振るだけでは、自分が下半身を使えているかどうか分からない人もいるでしょう。ましてや、ボールを打つとなると、クラブヘッドをボールに当てることに集中するので、余計に分からなくなります。そこで、今回はクラブを持たずに行うドリルを紹介しましょう。

 練習場で行う場合は、ボールが入ったカゴを両手で持ち、アドレスの形を作ります。そのままバックスイングを行い、胸の高さぐらいまで上げたら、ダウンスイングに移り、やはり胸の高さぐらいまで振り抜きます。自宅で行うときは、水の入った2リットルのペットボトルでもいいでしょう。ゆっくりとリズムよく体を動かすのがポイントです。重い物を持つことにより、腕だけではスムーズに動かせないので、自然と下半身も使うようになります。ボールを打つ意識もないので、体がどのように動いているのかも理解できるでしょう。練習の前に数回行ってからクラブを振ると、体幹と下半身を使ったスイングをするのに効果的です。

 下半身の使い方を理解したら、クラブを持ったドリルを行いましょう。これは練習場でも自宅でもできますが、最初に重いクラブで素振りを行います。練習用のバットでもいいですし、練習器具でもOKです。それらがないときは、クラブを2本持った素振りでも構いません。5、6回、体全体を使ってゆっくりと大きめのスイングをしたら、今度は軽めのクラブに持ち替えて素振りを行います。

 おそらく先程とは比較できないほどのスピードでスイングできるはずです。これは、ヘッドスピードを上げるための練習になります。

 ラウンド中に行う場合は、1Wを逆さに持ってスイングしましょう。私は左腕を素早く動かしたいので、左手1本で行いますが、皆さんは両手で握って構いません。通常のスイングよりもヘッドスピードが増しているので、そのスピードを体が覚えているうちにボールを打つと、飛距離が伸びます。

 (取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の41歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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