学生王者・帝京大は14トライ“快幕” 相馬新監督は初陣1勝 東海大敗戦の番狂わせにも動じず

[ 2022年9月11日 18:35 ]

関東大学ラグビー・対抗戦グループA ( 2022年9月11日    秩父宮ラグビー場 )

<帝京大・立教大>前半4分、帝京大・谷中が先制トライを決める(撮影・郡司 修)
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 昨季大学選手権優勝の帝京大が立大から計14トライを挙げて88―0(前半50―0)と圧勝した。9連覇を含む10度の優勝に導いた岩出雅之前監督に代わり、今季就任した相馬朋和監督が指揮官としての初陣を白星で飾った。

 帝京大は春から足のケガが続いていたフッカー江良(3年)がスタメンで復帰し、ほぼベストの布陣。前半4分に先制トライを挙げたFB谷中(4年)とNo・8延原(3年)がハットトリックを達成するなど、試合を支配し続けた。CTB松山主将(4年)は「80分間、自分たちのラグビーを表現できて勝ち切れた。コンタクトで圧倒することにフォーカスし、試合の入りから最後まで圧倒して上回れたのは収穫」と手応えを口にし、復帰戦で後半にトライも決めた江良は「試合の入りの部分でミスが多かった。1つ1つのプレーをもっと大事にしないと。FWとバックスのリンクが、良いと思っているところまでいけていなかった」と意識の高さをうかがわせた。

 前の試合では29年ぶりにリーグ戦グループ1部に復帰した東洋大が王者・東海大を破る番狂わせを起こした。試合への準備を進めながらも気になって仕方がない選手たちを目の当たりにし、相馬監督は「嫌だった。どのタイミングで(話題を)切らないといけないかを計っていた」という。だが、ウオームアップでは松山主将らリーダー陣が声を張り上げてムードが一変。三洋電機(現埼玉)時代の先輩、東洋大の福永昇三監督と会場で会わないようにしていたという指揮官は「リーダーたちが素晴らしく、ウオームアップが進むにつれて“大丈夫”と思えた」と明かした。

 初勝利を挙げた試合後は岩出前監督から「おめでとう」と祝福され、握手をかわした。江良から「前監督もしっかりしゃべってくれたけど、同じフロントローなのでよりコミュニケーションが取りやすい。何でも聞けるし、何でも答えが返ってくる」と評されたプロップ出身の新監督は「学生1人1人を頼もしく、誇らしく感じることができた。これをスタートに、今年も一歩一歩進んでいけたら」と常勝軍団継承を誓っていた。

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2022年9月11日のニュース