木下 信頼の「1W」で日本勢トップ5位浮上、教え子の応援を力に首位と5差

[ 2022年9月11日 05:20 ]

日本、韓国、アジアツアー共催 シンハンドンヘ・オープン第3日 ( 2022年9月10日    奈良県 KOMACC=7065ヤード、パー71 )

競技を終え、T・ペク(右)と笑顔で握手を交わす木下稜介(撮影・岸 良祐)
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 サスペンデッドとなった第2ラウンドの残りと第3ラウンドが行われ、奈良県出身で10位から出た木下稜介(31=ハートランド)が5バーディー、ボギーなしの66で回り、通算14アンダーで首位と5打差、日本勢トップの5位に浮上した。自宅に眠っていた3年前の「1W」を使い始めてからショットが安定し、地元Vを射程に捉えた。ティラワット・ケーオシリバンディット(32=タイ)が通算19アンダーで単独首位をキープした。

 木下は絶大な信頼を置く「1W」を思い切り振った。スコアを4つ伸ばして迎えた17番パー5。フェアウエーに着弾させ、2オン2パットで注文通りのバーディーを奪った。「替えた1Wがなじんできた。16、17番と1Wから良い流れが続けられた」。首位と5打差に迫り、V圏内に食い下がった。

 実は3年前に作られた1Wだ。今季不調に陥った時、ふと部屋に眠っていた一本を思い出した。木下が最も信頼し、昨年冬に亡くなったクラブ担当者が用意したものだ。当時は使いこなせなかったが、肉体、スイングを進化させた今、合致した。「スピン量が落ち着きキャリーで5~10ヤード伸びた。曲がり幅も減った。今になって追いつけた」と話す。

 今年から自身が1期生だった「奈良県ジュニアゴルフスクール」の講師を務め、小中学生を指導する。連日、教え子が応援に駆け付け「優勝する姿を見せたい」と意気込む。首位とは5打差。「ビッグスコアを出さないと。ドライバーが鍵になる」。地元Vに向け、木下は魂を込め「1W」を握る。

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2022年9月11日のニュース