西郷V残った ベスト66で43位から8位急浮上、初メジャー制覇へ「攻めるところは攻めて」

[ 2022年9月11日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第3日 ( 2022年9月10日    京都府 城陽CC=6555ヤード、パー72 )

10番でティーショットを放つ西郷真央(撮影・井垣 忠夫)
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 首位に8打差の43位から出た西郷真央(20=島津製作所)がこの日のベストスコア66で回り、通算7アンダーの8位に急浮上。首位とは5打差と初のメジャー制覇へ望みをつないだ。首位から出た西郷と同じ新世紀世代の山下美夢有(21=加賀電子)がこの日も69とスコアを伸ばし、通算12アンダーで首位を堅持。史上14人目のメジャー連勝へ王手をかけた。

 “裏街道”の最終9番でこの日一番の大歓声が湧き起こった。主役は西郷。残り100ヤードを54度のウエッジで打った打球はいったんはピンの横をすり抜け、そこからバックスピンでカップに消えた。この会心のイーグルで首位とは5打差。メジャー連勝へ逃げ切りを図る山下の背中をギリギリ視界に捉えた。

 「歓声で知りました。最後までキレずにやっていたので、おまけが来てくれましたね」

 左からの追い風を見込んでギリギリの番手を選択した快打。読みもバッチリはまった。

 一筋違いでカップを外れる惜しいパットの連続。43位だった予選2日間は歯がみするようなゴルフが続いていたが、西郷は成長を感じ取っていた。「去年までは3メートルに付かないと勝負にいけなかったんですけど今年は10メートルでもラインによっては狙います」。バーディーチャンスの射程がこの一年で3メートルから8メートルへと延びた。この日沈めたバーディーパットの最長は14、1番の3メートル。西郷が言う「一筋」が合えば、最終日の64で15位から3位に浮上した7月の海外メジャー、エビアン選手権の再現も可能だ。

 6月以降、合計1カ月半の欧米遠征を敢行した西郷はこれまで今季ポイント対象競技18試合に出場。山下より4試合少ない。年間女王を決めるポイントランキングは首位山下に98・36点差の2位だが、1試合平均の獲得点は山下89・99点に対して西郷104・53点と大きくリードしている。この試合を勝って400点を獲得すれば首位返り咲き。所属する島津製作所の本社がある声援の多い京都で「攻めるところは攻めて」と最高の週末を迎える。

 《タイトルや来季シード権 今季からポイントで争う》日本女子プロゴルフ協会の制度変更により、今季から賞金女王が名誉だけのタイトルとなり、年間女王のタイトルや来季のシード権はポイントランキングによって争われることになった。賞金の多寡は関係なく、国内メジャー、メジャー以外の4日間競技、3日間競技で付与されるポイントが違う。今大会は優勝が400、2位が240、3位が180点。西郷が逆転優勝すれば400点を加算し、再び首位に返り咲く。

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2022年9月11日のニュース