女子バスケはカナダに雪辱できず6位 岩佐HC「フィニッシュの精度を上げないと」

[ 2021年9月3日 18:36 ]

東京パラリンピック第11日 車いすバスケ女子5位、6位決定戦   日本49―68カナダ ( 2021年9月3日    有明アリーナ )

 女子 日本―カナダ 第2クオーター、シュートを決める小田島(中央)
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 2008年北京パラリンピック以来3大会ぶり出場の日本女子は6位だった。1次リーグで35―61と完敗したカナダに再び屈し、開幕2連勝後は4連敗で終えた。

 1次リーグでオーストラリアと英国を破って進出した8月31日の準々決勝で、オランダに24―82と悪夢のような大敗。岩佐義明ヘッドコーチ(63)は「次へつながるゲームで終わろう」と訴えたが、第1Qは前戦のショックを引きずるかのように4―22といきなり18点のビハインド。カナダが仕掛けてきたプレスにボールを運ぶのが精いっぱいで、シュートを外しては相手の速攻で失点を重ねるパターンに陥った。相手のディフェンスに慣れてきた第2Qからはほぼ互角の戦いを演じたものの、チーム最多の20得点を挙げた北田千尋(32)は「予選(1次リーグ)よりは良くなったが、この点差が今の実力と思う」と話した。

 4位に入った北京大会を知る藤井郁美主将(38)が「ビッグマンのスピードが上がった」と世界の進化を痛感する中、13年ぶりのパラリンピックでオーストラリアと英国を破り、ドイツをあと一歩まで追い詰めるなど奮闘した効果は大きかった。北田は自分たちの試合への反響が大きいことに驚き、「スポーツとして見てくれている。私たちが勝つか負けるかで車いすバスケットボールの将来が変わると実感した」と明かした。その上で「予測を含めて日本はスピードでは負けていない。課題は全ての精度が低いこと。体格で負けている自分たちは細かいところを詰めないと勝てない」と説いた。速い攻守の切り替えを軸とする戦い方を浸透させてきた岩佐ヘッドコーチは「我々はこのバスケを続けないと勝ち目はない」と継続性を強調する一方、「最後のフィニッシュの精度を上げないといけない」とシュート力の課題を口にした。

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2021年9月3日のニュース